内容説明
記事の更新日には、ツイッターでトレンド入り。
各所で絶賛された人気連載が待望の書籍化!
野望、歓喜、破壊と創造、裏切り、絶望、嫉妬、勝利と敗北、再起。
ある者は去り、ある者は踏みとどまった――。
本書はネット革命の荒波にもまれた起業家たちの苦悩と挑戦の軌跡を追った
熱きビジネスノンフィクションだ。
「平成」から「令和」への約1万日にわたる人間ドラマを追い、
圧倒的な取材量と文章力で描き出す!
目次
第1章「いつか全員黙らせたくて」――藤田晋、若き日の屈辱
第2章 インターネットをもたらした男――知られざる霞ヶ関との苦闘
第3章 iモード戦記――サラリーマンたちのモバイル革命
第4章 巨人ヤフーと若き革命児たちの物語
第5章 語られなかった楽天誕生秘話
第6章 アマゾン日本上陸
第7章 ギークとスーツ――堀江貴文と仲間たち
第8章 ライブドア、迫る破滅の足音
第9章 元祖SNS・ミクシィに立ちはだかった黒船
第10章 逆襲のLINE――敗者がつないだ物語
第11章 メルカリ創業者の長い旅
第12章 ネバー・ギブアップ――敗れざる者たち
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
k5
77
技術的なことは一切書いてないなあ、と思いつつも、起業家たちの熱量は伝わってきます。Yahoo、楽天、Amazon、ライブドア、LINE、メルカリと日本のネット企業は一通り抑えている感じ。中でも改めて、WhatAppでもWeChatでもなくてLINEを使っている現実はすごいなあ、と思います。2021/05/11
おさむ
41
まさにインターネット水滸伝、いや三国志か。この30年間、日本のネット業界におけるいくつものベンチャー企業の栄枯盛衰。読めば読むほどこの業界は、タイミングが全てなんだなと思う。そんな山あり谷ありの潮流をうまく「人もの」の成功物語としてまとめています。テレビ番組なら、プロフェッショナルか情熱大陸と言ったところ。良い面ばかり強調していてカッコ良すぎる感は否めない。陰の側面も描いてくれれば、もっと面白かったのになぁ‥‥。ただ、こうした業界全体を俯瞰した歴史本というのはこれまでなかったので、貴重な本だと思う。2020/11/06
ta_chanko
35
インターネット勃興期に悪戦苦闘しながらも次々に新たな会社やサービスを起ち上げたパイオニアたちの奮闘記。いずれも死に物狂いで働き、何度も危機を迎えながらもあきらめずにチャレンジをやめなかった者たち。敷かれたレールの上を走るのではなく、道なき道を切り開き、まだ世に存在しないものを創るために寝る間も惜しんで奮闘した者たち。こういった人々の奮闘のおかげで、今われわれはYahoo!・楽天・LINE・メルカリなどのサービスを便利に利用することができる。2024/09/03
kei-zu
34
YahooとLINEの統合が報道された。ネットビジネスの勢力図を塗り替える大きなニュースだが、本書を読んだいたので、なおのこと驚かせられた。 LINEは、かのライブドアの流れにあるし、ヤフーの母体であるソフトバンクは、常に挑戦者であるとともに、新興勢力からは警戒される巨人でもあった。 起業と合従連衡、その過程での失敗や旧知を頼っての復活。はた目には目まぐるしく見える業界の変化に、それでも特定のキーパーソンがいたことに驚かせられる。 そして、そのようなドラマは、現在も進行中なのだ。2021/03/06
ゲオルギオ・ハーン
31
もともと日経新聞で連載していたものをまとめた一冊。日本におけるインターネット黎明期からメルカリの登場までを起業家たちに注目して書いている。若き起業家たちが巨人たちに立ち向かうというイメージで書いており、小説風の書き方もあって本の厚さの割に読みやすい。概要は知れて良いのだが、新聞連載ということもありちょっと爽やかすぎる書き方が気になる。例えば、ライブドアについてはフジ買収事件で村上世彰氏に振り回された、選挙後から逮捕されるまでの堀江貴文氏は毎晩飲み歩く、会議中も株価を見てばかりで上の空という話は伏せている。2023/01/04