内容説明
染谷の一人娘のいまりは、辰巳芸者をやめて父の稼業を継ぐ決意を固める。染谷の下で日々きびしい修業に明け暮れるいまりだが……。一方、いまりの兄・勘四郎は己の生きる目的を探しあぐねていた。季節ごとの江戸情緒も巧みに織り込まれた、好評シリーズ第3弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紗世
17
時代小説。前作、立夏の氷菓子は断念しましたが、こちらは読み切りました。でもやっぱ、うーん、私にはあわなかった。2024/01/20
wasabi
14
このたびは染谷先生の「たすけ鍼」炸裂というより、息・勘四郎と娘・いまりのもどかしい縁結びがお話の中心でございました。なにせあの先生と太郎さんのお子様たちですのでねぇ、そりゃあ聡いことは言うに及ばずですよ。ところが、恋沙汰となると多少は抜けてた方がよろしいようで。おもんばかるばかりでは好機を失する。検番の女将の信条、いいじゃないですか。「いつまでも、あると思うな親とカネ。ないと思うな、えにしと災難」私ほどの年にもなりますと、えにしについては「あると思うな」に分類されますな。さて、続刊で両人の行く末はいかに。2024/02/16
GOTI
4
☆☆★「たすけ鍼」シリーズ第三弾、最新作でした。未読の前二作は父親である鍼灸師、染谷が中心のお話のようです。本作は娘のいまりが主人公でその兄、勘四郎が脇を固めています。江戸情緒たっぷりの人情噺六話収録の連作短編集。染谷の二人の子供のうち息子、勘四郎は戯作者を志し、父の跡を継ぐ気はない。娘のいまりは母の跡を継いで芸者の道を歩んでいたが、父の後継として鍼灸師の道へと進むべく決意を固める。そんな二人は三十路となり思い人が現れる。 2024/05/28
四男の母
2
シリーズの物だったようだがまあ知らなくても読める。いい親のいい娘さんと息子の話。いい人しか出てこない。2024/06/08
りょうこババ
2
シリーズ物だったのね。2024/01/19
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