内容説明
わたしの日記を送ります。
あなたの日記を送ってください。
Tinder上で「日記」と名乗り、夜な夜な毎日、日記を送る。
日記を交換するうちに、ひとりの男性に恋をした。
二〇二二年二月から一〇月までの わたしの日記と、数日間の彼の日記。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふみ
7
エッセイより日記が好きなのは感傷的なのが苦手だからだが、これはとても感傷的でまいった。淡々とした日記が好き。あとは仕事の内容があまりなくて、生活感が薄いのも好みでなかった。2025/03/22
29square
6
時代と情報の賞味期限が超限定的という意味で完璧な日記文学では。永井荷風が現代に女性として転生したらこういう作風かも。固有名詞の洪水、主人公の趣味範囲の特殊性(高円寺には濱口映画を全チェックする若年女性が多数棲息してるのだろうか?)。醒め気味の、抑制の効いたエモさ加減でおっさんでも照れずに完読。なんなら少し感傷的になった。 あとがき、特に男の方は言い訳がましくて蛇足というかキモさ爆裂。意図的なら復讐としては最高に気が利いている。2025/08/17
江藤 はるは
2
🔥2023/11/01
クニミア
1
いきなり自分の性病の話から始まり、セックス、人間関係、恋愛、好きな芸術や音楽などについて、日常生活の中から自分の言葉で綴っています。感情や経験を隠さず言語化する姿勢は可愛くてカッコいい。林芙美子の放浪記も昭和初期の貧しい生活や恋愛や文学を生々しく書いた作品でしたが、それに通じる率直さを感じました。彼女が現代に生きていたら、同じようにZINEで自己表現していただろうと思います。最近、日記やZINE、文学フリマが注目されている背景を、この作品から垣間見ることができました。2025/06/23
猫のあしあと13番
1
好きなカルチャーが似ているので、知っている単語が多くて嬉しかった。生々しく、赤裸々に語られる日常にところどころ憧れたりした。Twitterに「江國香織の小説の登場人物みたい」と書かれていて、なるほどなと思った。彼女のフットワークの軽さを見習ってわたしもたくさんの人と会話をしたい2025/05/28