ちくまプリマー新書<br> 地学のツボ ──地球と宇宙の不思議をさぐる

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ちくまプリマー新書
地学のツボ ──地球と宇宙の不思議をさぐる

  • 著者名:鎌田浩毅【著者】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 筑摩書房(2023/11発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480688040

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内容説明

地震、火山など災害から身を守るには?地球や生命、宇宙の起源に迫る「私たちとは何か」?実用的知識と、本質的な問いを一挙に学ぶ。カラー口絵とともに理解のツボが一目でわかる図版資料満載。

目次

はじめに/第1章 地球は生きている──地震と火山/1─A 地震はどうやって起きる?/日本に断層のない場所はない?/プレート=地球の「堪忍袋の緒」/1─B 東海・東南海・南海──巨大地震の三連動/陸の地震、海の地震/巨大地震の予測/1─C 火山噴火は予知できる!/火山=除夜の鐘?/噴火のメカニズム/富士山が近い将来噴火する?!/第2章 地面は動く! 地学におけるコペルニクス的転換/2─A プレートの誕生と消滅/地球表面はプレートがひしめき合っている/ヒマラヤで海の化石を発見?!/プレート・テクトニクスという発想の転換/2─B 地球内部を考える新しいモデル/プレート・テクトニクスへの疑問/地球内部はどうなっている?/プレートのさらなる旅立ち/冷たいプルーム、熱いプルームの循環運動/新しい立役者プルーム・テクトニクス/2─C 火山列島の折れ曲がりとプレート運動/ホットスポットから火山誕生/プルームがプレートに及ぼす影響/第3章 地球の歴史/3─A 固体としての地球(太古代:四〇億─二五億年前)/地上に刻まれる歴史/「地球の歴史」カレンダー/地球の基盤ができあがった太古代/火山島から大陸へ/光合成を行う生物の出現/生命を守る地球の磁場/3─B 地球環境の基盤ができあがった:原生代(二五億─五・四億年前)/生物の爆発的な進化とは?/雪玉地球から温暖地球へ/化石の時代の到来/第4章 地球変動による生物の大絶滅と進化/「棚上げ法」でツボを押さえる/顕生代をさらに分けると/4─A カンブリア紀の大爆発/生物が海から陸へ/植物の上陸、動物の上陸/4─B 古生代末の生物大絶滅/パンゲア超大陸が分裂した/生物が死滅した「超酸素欠乏事件」/4─C 中生代末の恐竜の絶滅/絶滅の理由は隕石の衝突?/地球の磁場が逆転すると?/大量絶滅は生物の進化をうながす/第5章 大気と海洋の大循環/5─A 大気と気象の形成/大気を構成するものは何か?/大気は層構造になっている/太陽エネルギーの恩恵/地球の熱収支/大気の温室効果/5─B 海洋の大循環と海流/深層水循環の真相!/海流と風の深い関係/5─C 異常気象とエルニーニョ現象/どうなると「異常」なのか?/風と漁業とエルニーニョ現象/エルニーニョ現象の影響力は世界規模/第6章 地球の外はどうなっているか──太陽系と地球/6─A 太陽系の惑星/太陽をめぐる惑星と微惑星と彗星/惑星の定義が変わった/冥王星はなぜ外されたのか?/惑星の比較は未来の可能性を示す/6─B 太陽系の形成/惑星が生まれるとき/月は地球から飛び出た星?!/6─C 地球の誕生/マグマ・オーシャンの時代を経て/生命の源、水をもたらした彗星/第7章 進化し続ける宇宙への探求/7─A 星の誕生と進化/ガスとチリから星は生まれる/恒星の進化を知るには/HR図で恒星を分類/太陽の一生が見える/超新星爆発とブラックホール/7─B 銀河の動きと膨張する宇宙/ハッブルの功績/宇宙観の大転換/7─C 宇宙の始まりとビッグバン・モデル/はじまりは点だった?/ビッグバンの証拠とは/あとがき/さくいん

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やすらぎ

125
地球と宇宙、大気と海洋について学ぶ学問、地学。日本列島に住む人々が、地震、火山、気象など日常の自然災害を学ぶ意味は深い。…地球内部の構造を知ると、地球が生きていることを実感できる。あんなに大きなインド大陸、ハワイ島に連なる海山。なぜプレートは動くのか。…オゾン層の重要さ。地球を守る空気の層が重なる。太陽熱と宇宙空間への放出のエネルギー収支は一定に保たれる。…海洋深層水の数千年に及ぶ地球循環は、温暖化により氷河が消失し、止まってしまうかもしれない。そのとき何が起こるのか。今の気候は確実に変化してしまいます。2019/09/01

ホークス

44
2009年刊。プリマー新書は初心者向け。地震や火山のメカニズム、地球と生物の歴史、宇宙の成り立ちまでを薄い新書に盛り込んでいる。文章も楽しく分かりやすい。物理が苦手だったので、改めて学べた。大陸移動はマントル対流による現象。地磁気は地球内部の金属が起こしており時々消滅する。地上から宇宙までの空間は思ったより複雑な構造だった。太陽系のでき上がる連続図が、単純だけどよく分かり秀逸。本書が楽に読めるのは、厳密さを控えて大掴みに書いているから。専門家にも都合はあるだろうけど、教えるためのポイントだと思う。2021/12/04

白義

25
地学と聞いて「なんだ、地面とか岩とか調べる地味な学問か」と思うなかれ(それもとっても大事だが)地球内部の立体的なダイナミズムまで解き明かすプルームテクトニクス理論に、地球と生命の歴史を彩る絶滅や大変動の探求、果ては地球以外の惑星や恒星まで、その範囲は広く、総合的でしかも今の課題や実効性に直結している。本書はそうした地学の派手な部分を凝縮して読者を案内しようとする渾身の入門書である。なぜ地震や噴火は起きるのか、冷夏の起きる理由とは、といった素人でも重要性が即座にわかる話だらけで地学の面白さが直に伝ってくる2015/06/22

ふぇるけん

18
タイトルどおり、この一冊で地学の対象分野と研究テーマが鳥瞰できる素晴らしい一冊。最後の噴火が1万年以内なら活火山なんだぁ。自分の人生を大きく超える期間をテーマに据えるスケールの大きさが地学の魅力だと感じた。プレートテクトニクスをちょっと学ぶと、大震災というのはいつ起きてもおかしくないものだということがわかる。2015/10/02

tetsu

18
★4 物理、化学、生物とちがい大学受験の科目に地学がないのでなじみが薄い人が多いが、地震国、火山国の日本では地学分野への関心がもっと高くてもいいと思う。見えない地球内部構造や気象、数億年オーダーの地球史や月の誕生など、興味深いテーマてんこ盛りです。2014/11/15

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