改訂原子炉水化学ハンドブック

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改訂原子炉水化学ハンドブック

  • 著者名:日本原子力学会水化学部会【編】
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  • コロナ社(2023/10発売)
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  • ISBN:9784339066623

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内容説明

発行から約20年が経過した初版の記載内容を見直しつつ最新の情報へ更新した。さらに基礎編では核分裂生成物の挙動に関する章を,応用編では福島第一原子力発電所の事故を受けた水化学技術に関する章を新たに追加した。

目次

Ⅰ.基礎編

1.水化学の基礎
1.1 高温水の基礎物性
 1.1.1 水の分子構造
 1.1.2 誘電率(f)
 1.1.3 解離定数(イオン積Kw)
 1.1.4 表面張力
 1.1.5 気体の溶解度
 1.1.6 固体の溶解度
1.2 超臨界水の物性と諸特性
 1.2.1 熱容量
 1.2.2 密度-温度-圧力ダイアグラム
 1.2.3 誘電率
 1.2.4 解離定数(イオン積Kw)
 1.2.5 溶解特性
 1.2.6 輸送物性
 1.2.7 水素結合
 1.2.8 超臨界水の応用
1.3 高温水系の熱力学
 1.3.1 水溶液の熱力学
 1.3.2 高温における水溶液の熱力学
1.4 酸化物の物性
 1.4.1 遷移金属酸化物の諸物性
 1.4.2 等電点
 1.4.3 酸化物への吸着
1.5 電気化学の基礎
 1.5.1 電気化学の体系
 1.5.2 平衡電極電位
 1.5.3 電極反応速度
 1.5.4 分極曲線と活性態,不動態
 1.5.5 腐食電流と腐食電位
 1.5.6 電気化学測定法
1.6 冷却水浄化技術
 1.6.1 イオン交換樹脂概説
 1.6.2 イオン交換の基礎
 1.6.3 粒子除去機構
1.7 水質関連測定技術
 1.7.1 冷却水中の微量元素分析
 1.7.2 ガス中の微量元素分析
 1.7.3 固体中の微量元素分析と形態分析
 1.7.4 高温水の直接測定
1.8 放射化学の基礎
 1.8.1 核の壊変
 1.8.2 天然放射性核種
 1.8.3 核反応と放射性核種の生成
 1.8.4 ホットアトム化学
 1.8.5 放射性核種の利用
1.9 水の放射線化学
 1.9.1 水の放射線分解
 1.9.2 高温水の放射線分解
1.10 放射能測定技術
 1.10.1 測定原理と測定器
 1.10.2 各種測定器の特徴
 1.10.3 原子力発電所での放射能測定
引用・参考文献

2.原子炉における水の役割
2.1 減速材としての水
 2.1.1 減速材の役割
 2.1.2 減速材の必要条件
 2.1.3 減速材としての水の役割
2.2 冷却材としての水
 2.2.1 冷却材の役割
 2.2.2 冷却材の必要条件
 2.2.3 冷却材としての水の役割
2.3 遮へい材としての水
 2.3.1 遮へい材の役割
 2.3.2 遮へい材の必要条件
 2.3.3 遮へい材としての水の役割
引用・参考文献

3.原子炉材料の基礎
3.1 原子炉構造材とその腐食
 3.1.1 金属の腐食反応とその抑制法
 3.1.2 不動態化金属・合金に見られる腐食損傷
 3.1.3 腐食モニタリングおよび腐食試験法
3.2 燃料被覆材とその腐食
 3.2.1 燃料被覆材の種類と性質
 3.2.2 ジルコニウム合金の腐食反応の基礎
 3.2.3 ジルコニウム合金の腐食機構
 3.2.4 ジルコニウム合金の腐食への水質の影響
 3.2.5 腐食試験法
引用・参考文献

4.核分裂生成物
4.1 核分裂生成物の生成,壊変,放射化,そして蓄積
 4.1.1 核分裂生成物の生成
 4.1.2 核分裂生成物の壊変
 4.1.3 中性子照射による核変換
 4.1.4 核分裂生成物の燃料体中の蓄積
 4.1.5 崩壊熱
4.2 核分裂生成物の挙動
 4.2.1 主要な核分裂生成物の特性
 4.2.2 通常運転時の挙動
 4.2.3 温度上昇に伴う燃料体からの放出挙動
 4.2.4 燃料損傷時の挙動
 4.2.5 燃料再処理時の挙動
 4.2.6 シビアアクシデント時の挙動
4.3 水化学と核分裂生成物の相関
4.4 核分裂生成物と燃料デブリの相関
引用・参考文献

Ⅱ.応用編

5.原子力発電プラントの概要
5.1 わが国の軽水炉の歴史的変遷
 5.1.1 軽水炉技術開発の歩み
 5.1.2 PWR発電所の変遷
 5.1.3 BWR発電所の変遷
5.2 原子炉冷却系システム
 5.2.1 PWRの原子炉冷却系システム
 5.2.2 BWRの原子炉冷却系システム
5.3 原子炉冷却水の概要
 5.3.1 PWRにおける原子炉冷却水の概要
 5.3.2 BWRにおける原子炉冷却水の概要
引用・参考文献

6.PWR1次冷却系の水化学管理
6.1 水化学管理の目的
 6.1.1 ホウ素濃度の管理
 6.1.2 1次系構成材料の健全性確保
 6.1.3 燃料健全性確認のためのモニタリング
 6.1.4 被ばく低減のための水化学管理
6.2 1次系の系統構成
 6.2.11 次冷却設備
 6.2.2 化学体積制御設備
 6.2.3 余熱除去設備
6.3 水化学管理基準
 6.3.1 設定根拠
 6.3.2 海外の水化学管理基準
6.4 構造材健全性の確保
 6.4.1 SUS材のSCC
 6.4.2 高ニッケル基合金のPWSCC
6.5 燃料健全性の確保
 6.5.1 PWRの燃料集合体
 6.5.2 被覆管の環境と腐食
 6.5.3 PWR燃料の健全性
 6.5.4 被覆管健全性の監視
 6.5.5 燃料シッピング検査
6.6 放射性腐食生成物の挙動
 6.6.1 被ばく線源の状況
 6.6.2 発生,放射化および移行挙動の概要
 6.6.3 挙動解析モデル
 6.6.4 線量率低減対策
6.7 運転操作と水化学管理手法
 6.7.1 水化学管理の変遷
 6.7.2 試運転時
 6.7.3 起動操作時
 6.7.4 出力運転時
 6.7.5 停止操作時
 6.7.6 水質調整設備
 6.7.7 放射性廃液処理設備
6.8 サンプリング(試料採取)と分析方法
 6.8.1 測定の目的と意義
 6.8.2 サンプリング設備(試料採取設備)
 6.8.3 分析方法
 6.8.4 モニタリング
6.9 データ管理システム
引用・参考文献

7.PWR2次冷却系の水化学管理
7.12 次系水化学管理の目的
7.2 2次系の系統構成
 7.2.1 復水脱塩装置
 7.2.2 SGブローダウン回収設備
 7.2.3 クリーンアップ設備
7.3 水化学管理仕様
 7.3.1 SGクレビス環境評価
 7.3.2 ナトリウムおよび塩化物イオン
 7.3.3 硫酸イオン
 7.3.4 pHコントロール
 7.3.5 カチオン電気伝導率
 7.3.6 溶存酸素
 7.3.7 ヒドラジン
 7.3.8 全鉄
 7.3.9 全銅および全ニッケル
 7.3.10 シリカ
 7.3.11 海外の水化学管理値
7.4 構造材健全性の確保
 7.4.1 構造材の腐食環境
 7.4.2 腐食生成物(鉄酸化物)の挙動と析出
 7.4.3 SG伝熱管腐食の防止
 7.4.4 SG器内付着スケール除去対策
 7.4.5 2次系機器の腐食防止
7.5 運転操作と水化学管理法
 7.5.1 水化学管理の変遷
 7.5.2 建設試運転時
 7.5.3 起動操作時
 7.5.4 通常運転時
 7.5.5 停止時
7.6 水質調整設備
 7.6.1 浄化設備
 7.6.2 薬注設備
 7.6.3 排水処理設備
7.7 モニタリングと不純物分析
 7.7.1 水質モニタリング
 7.7.2 分析方法
 7.7.3 異常時の水化学管理
引用・参考文献

8.BWR1次冷却系の水化学管理
8.1 水化学管理の目的
 8.1.11 次系構成材料の健全性の確保
 8.1.2 放射線被ばく線量の抑制
 8.1.3 放射性廃棄物発生量の抑制
8.2 系統構成と材料
 8.2.1 原子炉1次系構成
 8.2.2 材料選択
8.3 水化学管理基準
 8.3.1 国内BWRプラントの水化学管理基準
 8.3.2 海外BWRプラントの水化学管理基準
8.4 構造材健全性の確保
 8.4.1 炉内の腐食環境評価
 8.4.2 水素注入の実績
 8.4.3 貴金属注入の実績
 8.4.4 酸化チタン注入の実績
 8.4.5 材料健全性
8.5 燃料健全性の確保
 8.5.1 BWR燃料集合体
 8.5.2 BWR燃料の健全性
 8.5.3 燃料健全性モニタリング
 8.5.4 燃料シッピング検査
8.6 放射性腐食生成物の挙動
 8.6.1 生成および移行挙動の概要
 8.6.2 主要な腐食生成物の発生源
 8.6.3 挙動解析モデル
 8.6.4 線量率低減対策
8.7 運転操作と水化学管理手法
 8.7.1 プラント運転操作と水化学管理
 8.7.2 プラント起動時の水化学管理
 8.7.3 プラント停止操作時の水化学管理
 8.7.4 プラント停止期間中の水化学管理
8.8 浄化法
 8.8.1 BWR1次冷却水系浄化設備
 8.8.2 浄化設備による不純物除去
8.9 サンプリングと分析方法
 8.9.1 測定の目的と意義
 8.9.2 サンプリング法
 8.9.3 濃縮法
 8.9.4 分析法
 8.9.5 分析に当たっての留意事項
8.10 放射性廃棄物発生量への影響緩和
 8.10.1 冷却水水化学制御と放射性廃棄物の関連
 8.10.2 放射性廃棄物処理システムの概要
 8.10.3 水化学制御法改善による廃棄物発生量の変化
 8.10.4 1次冷却水の最適水化学制御と放射性廃棄物発生量低減の両立
引用・参考文献

9.その他の炉型での水化学管理
9.1 世界の原子力発電所
9.2 VVER炉
9.3 CANDU炉
9.4 ガス冷却型炉
9.5 黒鉛減速沸騰軽水冷却炉(RBMK)
9.6 高速増殖炉(LMFBR)
9.7 新型転換炉(ATR)
 9.7.1 概要
 9.7.2 原子炉冷却水の水化学管理
 9.7.3 重水系の水化学管理
 9.7.4 重水精製装置の水化学管理
引用・参考文献

10.除染
10.1 除染の目的と方法
 10.1.1 除染の目的
 10.1.2 除染法の分類と特徴
 10.1.3 化学除染の開発・適用の経緯
 10.1.4 除染における材料の健全性評価
 10.1.5 除染の実機への適用方法
 10.1.6 除染廃棄物・廃液の処理方法
 10.1.7 除染の評価方法
 10.1.8 除染後の再汚染抑制方法
10.2 除染の適用実績
 10.2.1 わが国における適用実績と実施例
 10.2.2 欧米における適用実績
引用・参考文献

11.福島第一原子力発電所事故後の水化学管理
11.1 福島第一原子力発電所事故の概要および水化学管理の課題
11.2 機器の腐食課題と水化学的対策
 11.2.1 福島第一原子力発電所事故直後の腐食環境
 11.2.2 機器の構造と腐食課題
 11.2.3 水化学的な腐食対策活動
11.3 福島第一原子力発電所の汚染水対策
 11.3.1 汚染水対策の概要
 11.3.2 汚染水処理の概要
 11.3.3 セシウム除去設備の目的および構成
 11.3.4 多核種除去設備の目的および構成
 11.3.5 サブドレン他水処理設備の目的および構成
11.4 放射線分解および水素発生
 11.4.1 海水系での水の放射線分解
 11.4.2 ヨウ素系での水の放射線分解
 11.4.3 高線量放射性廃棄物による水素発生量評価
引用・参考文献

略語表
索引