内容説明
【2023年11月上旬にリフロー版に更新予定です】日本政府は防衛費を今後5年間で倍増することを発表した。これは自衛隊の創設以来、これまでにない規模の大きな変化である。なぜ、いま防衛費の大増額に踏み切ったのだろうか? そして、何をするつもりなのだろうか?
本書は三文書を読み解き、日本がいまどのような状況に置かれているのか、そして自衛隊が将来の危機にどのように対処していく考えなのか、各部門の専門家たちが、イラストをまじえてわかりやすく解説する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SGR
8
日本の周辺国や同盟国の防衛についての構想や現状をわかりやすく書かれていて、入門書としては良書だと思いました。また戦争や紛争の原因もわかりやすく書かれていました。2024/07/03
メロン
6
昨年10月導入予定のトマホーク巡航ミサイルを前倒し、ブロックIVのものとなることが報道された。その際に一部報道やネットでは「またアメリカから旧型の物を買わされた」という批判が噴出した。トマホーク自体は70年代に開発が始まった兵器であることは事実である。しかし、この議論は全く的を射ていない。トマホーク自体のバージョンブロックIVは21年採用、米軍でも主力である。例えるならiPhone14を買う予定だと言ったらiPhoneなんて3Gは発売2008年そんな古いもの買うの?と言うほど滑稽な話である。→続く2024/02/05
Humbaba
2
誰だって戦争はしたくない。しかし、戦争したくないと言えばそれを回避できるのかと言えば、そのような保証はどこにもない。交渉で相手を退けられれば素晴らしいが、それを行うためにも戦力がなければ相手に強く出られてしまう。様々な条件があるのでどこに注力するかは絶対の正解は見つからない。しかし、ただ題目のように唱えていれば叶うものでもない。2024/06/15
紅茶.
1
台湾有事を想定し、自衛隊の総合力を高めようとしていることは理解できた。反撃能力のみならず、戦域、情報分野、ドローン、指揮命令、継戦能力等に至る広範囲に及ぶ。各国エリート層から安全保障面で絶大なポテンシャルを期待されている日本。中国や北朝鮮は遂に眠れる獅子を起こしたと思う。24年5月、5年ぶりに人民解放軍の幹部が交流目的に来日。また中露首脳の声明においても米国と同程度に脅威としての日本の名前があがった。抑止力が効いていると感じる。しかし課題は山積みである。2024/05/14
鈴木
0
年末年始の読書の一環で読了。 稲葉先生含む防衛関連の著名な方々により、安保三文書発刊後の我が国の防衛政策について平易かつ詳細にまとめられている。 何より素晴らしいのが、10月発売にもかかわらず8月発表の令和6年度概算要求の内容が既に盛り込まれていることだ! 12月末に令和6年度予算案が示されたので、本書と予算案を照らし合わせながら知識をアップデートするのが良いだろう。2023/12/30