内容説明
「最新かつ最良のプーチン伝」池田嘉郎氏推薦!
本書は、「世界が対峙している男」、ロシア大統領ウラジーミル・プーチンの生誕から、ウクライナ戦争に至る現在までの70年を網羅した、圧巻の伝記だ。
プーチンの幼少年・青年期以来の個人的な資質、その後の経歴から得た歴史観、社会観、手法、西側との関係性を丹念に追いかけ、詳述する。彼自身の言動や各種情報源を無批判に羅列するのではなく、同じ内容に関する彼の発言の変化をとらえた上で比較考察し、さらにその変化そのものから背後にある真相を把握するという、きわめて周到な分析を試みている。これが、本書の記述の信頼性を増し、本格的な伝記たる所以だ。
BBC特派員(モスクワ、ワシントン)を経て、伝記作家として活躍する著者は、ロシアのウクライナ侵攻後に本書に加筆しているが、この暴挙も、以前に執筆した内容に見事に当てはまり、違和感がない。それまでの検証の正しさが、図らずも証明された形となっている。
8年がかりの調査取材によって執筆された本書は、読みやすさと充実のボリューム、高い精度の分析を兼ね備え、類書の追随を許さない。まさに「プーチンの真実」に迫る必読の書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
BLACK無糖好き
23
プーチンの中ではロシアとヨーロッパは同じ文明に属し、同じ価値観の下にいるという思いはあるようだ。ただ西側リベラル思想、とりわけ個人の自由が絶対視され不道徳性と利己性が広められ、LGBTコミュニティが形成されるという状況には危機感を持っている。ロシアの伝統的価値を守るとの主張は欧米の保守派からも支持されている。ボリシェヴィキ批判やレーニン批判が目立つようになってきた点も注目。◇ロシアの国の特性からも恐らくゴルバチョフのような人物での統治は長続きせず、残念ながらプーチンの登場は必然だったかと思う。2024/01/03
紙狸
21
原著は2022年、邦訳は翌23年刊行。訳者解説によると、一旦完成稿が出来た後で、ロシアがウクライナに全面侵攻。著者が加筆修正を重ね、翻訳もそれを反映した。下巻はプーチンが大統領就任してからを扱う。手練れの伝記作家である著者、フィリップ・ショート氏は広範な記録を収拾し、関係者にインタビューし、プーチンの軌跡を描く。1期目では、ロシアを西側の一員とすることを目標とする「西洋主義者」だったが、米国に失望し2期目には見切りをつけた。ロシアは米国に「率いられるのを拒否」したというのが著者の結論。2024/06/07
K.C.
3
1ヵ月近くかけて読了。訳者あとがきにもあるが、絶妙なタイミングで刊行された本書。プーチンには幸運の神様がついているように思う。ライバルを蹴落とす権謀術数をするわけでもなく。読み違いだったのがウクライナ侵攻ではないか。2024/01/29
takao
2
ふむ2024/06/22
ダニエル
1
ひとことだけ、プーチンは冷戦期、東西ドイツの崩壊、ソ連の崩壊、どん底からスタートしたロシア連邦、その全てをくぐり抜けて現在の大統領の椅子に座っている この本を手に取ってる方におすすめしたいのは、YouTubeでプーチンの過去の発言を見ながら本を読むと非常に理解度が高まる 正直、後半のウクライナ侵攻辺りはだいぶ西側に寄った章になっている所が残念ではある アフガン紛争や、マイダンクーデターなど、非常にフラットな文章が続いていたので、最後のまとめは違和感を感じるが、著者が元英BBCの記者なのでやむなしか2024/07/23
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