内容説明
索引をめぐる物語は、冊子本や活版印刷の発明などの書物史とともにあり、情報処理の歴史でもある。ドイツの印刷所、啓蒙派のコーヒーハウス、小説家の居間、大学の研究室を巡り、皇帝や法王、哲学者、首相、図書館員、プロの索引作成者たちを取材。索引が異端者を火刑から救った逸話、索引で政敵を挑発する流行なども紹介しつつ、13世紀の聖書の写本から今日の電子書籍にまで連なる道筋を描き出す。読書家垂涎の「索引」秘史!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
さぜん
54
普段気にも留めずに利用している索引。その始まりは13世紀にまで遡り、人類の書物の歴史であり情報処理の歴史である。大量な書物から必要な情報を得たいと思うのは今も昔も変わらない欲望で、人は分類し整理の手段を考える。プロの索引家達が専門とする主題を持ち、読者の手間を省くために索引を作っているなんて知らなかった。今や簡単に#をつけて私達は索引を作っていると言うのに。アルファベット順や50音順という発明がなかったら辞書も引けないし、論文も読めなかっただろう。余りにも奥深い索引の世界。2023/10/20
ヘラジカ
40
成り立ちや機能的な部分だけではなく、文学における表現や更には政敵への攻撃方法と、索引のあらゆる側面を語られており読んでいて楽しいことこの上ない。「たまに使うからあったら便利」くらいの存在感であった索引が、読み進むごとに自分の中で広がりと重みを持っていく様は非常に愉快であった。読書とは無縁の生活を送っている人でも、検索エンジンやハッシュタグという索引を利用せずに生きるのは難しい。生まれるべくして生まれたものかもしれないが、文明を変える発明だったのは確かだ。これからは索引を素通り出来なくなること間違いなし。2023/08/25
よっち
39
索引をめぐる物語は、冊子本や活版印刷の発明などの書物史とともにあり、情報処理の歴史でもある。13世紀の聖書の写本から今日の電子書籍にまで連なる道筋を描き出す索引秘史。アルファベット順配列の発見から写本時代の索引家の苦闘、ページ番号を巡るあれこれ、索引で論敵をディスる政治家、フィクションに索引をつける是非、ウェブ検索時代の索引、電子書籍時代でも索引が重要な理由など、当時の苦労が伺えるエピソードは面白かったですが、巻末に自動生成・プロの索引家・日本版オリジナル索引と3つ索引がついていて違いが興味深かったです。2023/09/24
マッピー
21
索引が大発明?と思いましたが、考えてみれば本が作られたときから索引があったわけではないのです。索引というのは、要するに位置情報なのです。これこれについて知りたいと思ったら、索引でそれらについて書いてあるところを調べてみればいいのです。しかし、それだけでは索引はできません。見出し語のセンス。これ大事。多すぎては意味がないし、少なすぎれば役に立たない。だから、いい索引はプロの、腕利きの索引作成者が作っているのですって。当たり前のことなのですが、今まで考えたこともないので目からうろこでした。2025/01/21
つまみ食い
11
名著。意味的な重み(「神」など)でも登場した回数でもなくアルファベット順で表が作られ作品構造を切断する索引が、今日そう見えるように自明なものでもなんでもなく、しかも現代のウェブ検索などの祖先ともみなせると説き起こす刺激的な本。索引で人をボロカスに叩くポストモダン文学みたいなことが18世紀などに横行していたなど紹介される個々の事象もとても面白い。2023/10/12
-
- 電子書籍
- どうか君に暴かれたい (1) 角川コミ…




