離れていても家族

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離れていても家族

  • ISBN:9784750518060

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内容説明

〈「クレヨンしんちゃん」や「ちびまる子ちゃん」の家族はもういない。〉

父の不在、母のワンオペ育児と家事──。日本の家族の現実は過酷だ。
それでも多くの人が、「家族」を大切なものと考えている。


低い出生率と世界一進んだ高齢化、ひとり親世帯の貧困率の、さらには同姓を強いられる唯一の制度を持つ現代の日本の家族とはどのようなものなのか。
本書は、日本とイギリスの家族を調査、比較しながら、日本の家族の実相を探る。

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「ひとりでも生きられるようになってきた現代社会において、それでもなお人が〝家族〟を形成するのはなぜなのか?」

父が仕事で不在がちでも、ワンオペ育児と家事で女性たちが疲弊しても、意外にも今でも多くの人が、「家族」を大切なものと考えている。

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保守派が目論む自助を担う器ではなく、フェミニズムが忌避する女性を閉じ込める檻ではなく、一人ひとりが自由で、かつ頼り合える家族をどのように作ることができるのか。
社会学者たちが自らの体験を踏まえながら家族のこれからを語る。

《社会学者が分析する日本の家族の実像。日本の未来も、少子化対策も、ここからだ!》

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【目次】
■まえがき
■序章………幻想の家族像を捨てる[品田知美]
■1…………家族像の輪郭──生活時間の変化から[品田知美]
■2…………生活の充実感をもたらすものは何か[高橋幸]
■3…………リビングという空間──住まわれ方の日英比較[野田潤]
■4…………「郊外」から考える──「家族」と「幸福」の物語[水無田気流]
■5…………家族生活の意味論──日本とイギリスの価値意識[品田知美]
■終章………離れても共にいても家族[品田知美]

■調査概要
■座談会……日本の家族像を点描する[品田知美×水無田気流×野田潤×高橋幸]

■あとがき
■引用文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

katoyann

22
日本とイギリスの家族に実施したインタビュー調査をもとに書かれた家族社会学の本。日本の家族関係は親子の自他の境界がないことに特徴があるという研究知見を導き出している。閉塞感のある社会の中で家族に関わる習俗や社会意識が個人の自由を拘束しているという分析が見事であり、読み応え充分だった。若い研究者は必読だろう。2025/04/19

takao

4
ふむ2024/05/21

遠宮にけ❤️nilce

3
英日の家族比較研究。ここから何をもって相手を親密な関係と認識するか、家とはどういう場所なのか、夫婦関係、親子関係、親戚との距離感などなど、比較することで日本人として当たり前にしてきたものが浮かび上がってきた。 家を公に私たちを表現するものとして使用することなどほとんど考えたことがない我が家も、典型的な日本人の家だ。 かなり日が空いてのざっくりした記録となったが残しておく。2023/10/29

読書熊

3
家族の形を考えるきっかけ2023/09/19

n___syu.

2
難しい文章だったけど、身近な内容だったから読めた。家族ね、、、意外ととんでもない悩み抱えている人もいるし、自分は幸せな方なのかもと。この日本での子育ては考えていきたい。2023/10/09

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