内容説明
高校3年生になった牧薩次と可能キリコのふたり。学業にそれぞれのクラブでの活動にと、青春を謳歌していた。大学受験直前の秋、彼らが通う西郊高校きっての秀才が校舎の3階から校庭に飛び降りた、はずなのに……。その遺体が発見されたのは、事件発覚から4時間も経ってからだった! さらに、クリスマス・パーティー会場での第二の事件。ともに校歌に沿った亡くなり方だと、薩次は気づく。“受験戦争”という言葉が一世を風靡した時代、ふたつの見立て殺人の真相とは? 『仮題・中学殺人事件』『盗作・高校殺人事件』に続く、シリーズ第3弾。/解説=市川憂人
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
森オサム
26
ポテト&スーパーシリーズ三作目。昭和52年の作品。青春三部作のラストは受験戦争がテーマ。主人公の二人は余り受験にのめり込んではいませんが、高校三年生の秋から年明け位の時期の話でしたから周りは当然必死です。高校生連続殺人事件となる事でも有り、全編を覆う空気は重苦しい。ミステリーとしてトリックや動機、犯人の造形、そして解決までの道筋とどんでん返しの塩梅はどうだったか?、と考えれば、正直まあまあかなぁ(笑)。本作もメタ構造になっていて、シリーズを通して作者の狙いや熱意は感じました。卒業してもまだ先は続きます。2024/06/06
鐵太郎
18
ポテト(牧薩次)とスーパー(可能キリコ)によるミステリシリーズ第三弾。中学・高校と名探偵ぶりを発揮した二人が、次は大学かと思わせて高校三年生の受験地獄の中で起きた殺人事件の捜査に取り組む様子。冒頭の西郊高校校歌のあと「犯人のはしがき」そしてキリコと薩次が交互に書いた事件の様相。なるほど、これは面白い。しかも、けっこう凄惨。あの時代、こういう「青春」を送った若者もいたんだねぇ。トリックのいくつかで突っ込みたいところはあったけど、最後のどんでん返しも含めてお見事。2024/03/09
はるまげどん
12
キリコと薩次のコンビが大学生になるのか?と思いきや、今回のテーマは受験。 受験戦争、学歴社会を皮肉った事件は非常に重ため。 社会問題を扱いつつも、三部作の中でも一番青春ミステリに近い内容となっている。 校歌に見立てた殺人から、多重解決的趣向まで、ミステリ好きにはたまらい仕掛けや伏線はてんこ盛り。 真犯人には、驚かせれた。2024/07/14
小梅さん。
12
受験戦争か。 辛いね。 キリコと薩次にはそういう悲壮さはまったくないのが救い。 でも、事件の真相は、、、 2人なら、きっとそれを乗り越えていける。 卒業後の2人を描いた作品がないのは残念。2023/12/03
イワハシ
8
ポテトとスーパーシリーズ3冊目。やはり古いのだが、キャラクターはいい。内容もいいが、パッケージ込みでの仕掛けが面白い作品2024/01/27
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