内容説明
多くのメディアで紹介されて注目を浴びた『じい散歩』、待望の続編! 前作からさらに歳を重ね、夫婦あわせて180歳を超えた新平と英子。3人の独身中年息子たちは相変わらずで、自宅介護が必要になった母親の面倒を見る気配もない。まさに老老介護が始まった新平の束の間の息抜きは、趣味の散歩や食べ歩きだが、留守番している妻への土産も忘れない。果たして、老夫婦の道のりは? そして、妻の「反乱」とは? 身につまされながらもどこか可笑しい、明石家のその後を描いた家族小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
178
前作は未読。夫婦合わせて180歳超。特に夫・新平さんは90を過ぎて元気。数年前に倒れた妻・英子を自宅で介護しているのが凄い。まぁ、金銭的に余裕がある夫婦だよなぁとは思うものの3人の息子達、特に50代半ば高校中退から引きこもりの長男・孝史と借金まみれの依存体質三男・雄三はこのままでいいの?と思わざるを得ない。自称長女の次男・健二は 独立していて一番頼りになる。副題の妻の反乱の意味が掴めないまま、妻を看取り献体に出す新平家族。そこから妻の遺言状も明かされるのだが、反乱とは・・え?そこ?そういうことかぁ。 2023/11/08
tetsubun1000mg
122
前作が意外に面白かったので選んでみた。 本人の経験を題材にしているかと思っていたら、筆者は63歳だそう。 大正生まれの友人のお父さんの話をもとにして構想したとのこと。 散歩先の選定するコースと名所やビル、喫茶店などの選び方と建物や外装や食事などが細かくて楽しめる。 「団地の二人」など面白い本を書かれている作家さんだが「じい散歩」シリーズ2作目で介護していた奥様が天に召されたので本作で最後になるのかな。 2025/08/20
のぶ
114
前作の「じい散歩」の時、主人公の新平は89歳だったが、本作の開始時点で92歳。平成の終わりから令和になり、程なくしてコロナ禍に突入した時。50代の3人の息子たちは相変わらずで、時節入る新平による不甲斐ない息子たちへの心の中のツッコミが面白い。前編でも感じたが、新平のいたずらに状況や加齢を悲観せずマイペースに過ごす姿勢がとても良かった。時の流れとともに物事は変化していく。何があってもなるべく冷静に平常運転でいることは、とても頼もしいことなのだと思った。現実には深刻な問題が明るく描かれているのも良かった。2024/05/14
ゆみねこ
104
前作では89歳の新平じいさん、今作では92歳になり、病に倒れ介護が必要になった妻の英子さん。3人の息子(次男は自称長女)は相変わらず、長男は引きこもりのまま、三男は借金がかさみ親の金を当てにしている。次男が優しくて頼りになる存在で良かった。英子さんの看取りは切なかったけど、家族に見守られての最期は幸せだったかな?妻の反乱というほどのものではなかったけど、新平さんまだまだ死ねないかな?2024/07/09
ちゃちゃ
96
新平爺も御年90代の半ば。中年独身の三人の息子たちは頼りにならず、妻英子の介護を一手に担う老老介護の日々。でも、相変わらずのマイペース、かくしゃくとして前向きに人生を楽しむ姿勢は変わらない。不甲斐ない息子たちや甘い父親である自分を嘆いても、今さら何になろう。家族を守り、妻の最期は自分が看取るという気概や、よし。人生はままならぬものだ。深刻に悩んでも思うようにはならない。そこはかとなく漂うユーモアに包まれて本作を貫くのは、やはり、夫・父親としての家族への愛だろうか。2025/05/03
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