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内容説明
京都の里山には、藤の木から布を織る「藤織り」という業があります。でもかたい藤の木を、どうやって布に変えるのでしょうか? 40年に渡り取材した日本の伝統技術とともに、自然と共生する大切さを子どもたちの目線で描く著者渾身のノンフィクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ぽけっとももんが
3
藤の蔓から繊維を取るには、一年がかりでの準備が必要となる。それは雪解け水に繊維を晒すなど、辛い作業ばかりだし、一反分の糸を績むと右手の親指の腹からは血が出るという。でもそれが伝統というもので、地域で伝えない限りなくなってしまうものなのだ。小学生たちが総合学習として、雪深いところだからこそまわりと「合力」して生活を支える先人たちの文化を学んだ、という記録。2017/01/14
phmchb
2
図書館本。2023/12/16
遠い日
1
京都府宮津市の日置小学校の6年生の児童たちによる、総合的な学習で学んだこと。ひとつは、自分で漉いた紙で卒業証書を作る体験。もうひとつは、日置の近くの世屋の藤織りの学び。藤の蔓から繊維を取る作業は一年がかりで、農作業のない冬の仕事として準備される。読んでいて、細やかな工程と全ての手作業に驚嘆するとともに、伝統的な自然繊維の手法を残そうと奔走する人々の姿に尊いものを感じました。指先が割れようと、冬の仕事としてだいじにして来たその気持ちが文化を守ることになったのです。2025/10/11
ねこれんじゃー
0
宮津のおはなし。子供の頃のこんな体験はきっと彼らの人生の糧に…なったらいいけど自分が全然覚えてないからなぁ(笑) 固い木と冷たい水にひび割れ傷付いたおばあちゃんたちの手が印象深い。2017/08/20
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