内容説明
歌麿が春画で描いた腰巻きや下帯、バリの儀礼用絣グリンシン、日本の着物の生命樹の柄……。江戸から現在へ、布はアジア文化のなかでどのように作られ、流通し、愛されてきたのか。人気江戸学者で法政大学総長の快著。カラー口絵8頁
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なおこっか
6
布と言っても表層的な話に留まらない。何しろガンジーのチャルカ運動から説き起こされるのだ。歴史の深さ、世界の広がり、人間と社会の本質を、布が明らかにしてゆく。だから人の表面を覆う、着物と表皮を分けて考えるはずもなく、ミイラからオシラサマまで皆登場する。枝葉の豊かな、田中先生らしい講義。『青砥稿花紅彩画』菊之助の啖呵は舞台で生体感したいものだ。堀切辰一氏の著作も、是非読んでみたい。所謂“着物”“和装”ではない、人々の生活着が表すものが知りたい。それから世界樹!ルーツを辿り、各地にどう残されたか見たいモチーフ。2020/05/27
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