内容説明
一千年の時間を超えて今日もなお人を魅了しつづける源氏物語。その核心に鋭く近づき、作品を「読む」という行為を広場の言葉で語るすぐれた案内。古代世界の終焉をも読む。解説=小町谷照彦
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SOHSA
14
著者は読み手を巧みに「源氏物語」の原文の魅力へと導く。源氏物語のストーリー展開はもちろんのこと、その世界観、時代背景、思想をも含めて興味深く読み解いていく。それでいて決して押しつけがましくなく、自然に穏やかに読み手をいざなっていく。今までに源氏物語の入門本、解説本、評論等をいくつも読んだが、今まで読んだ源氏物語に関する本の中でこれは最も秀逸でありストレートに響いた。特に「第9章文体論的おぼえがき」は一読の価値がある。2013/04/21
らむだ
4
源氏物語という壮大な物語を、当時の受容のされかたや社会のありかたなどから読みとく。物語を貫く主題や、空白・脱線などの源氏物語のもつ魅力的な内容にも触れ、読者を源氏物語の世界へと誘う。2022/05/03
wang
2
源氏物語で語られている諸テーマ「公私」「色好み」「空白」「物の怪」「政治」などを解説。現代の視点ではなく当時の人々がどう考えどう読んだかという点で記述されている。2011/10/10
Tatsuo Mizouchi
1
☆☆☆ 源氏物語は一夫多妻制が生み出した文学なんだね2017/12/19