内容説明
19世紀ロンドンで大人気の雑誌のお悩み相談コーナーには、恋愛、美容、育児など読者のあらゆる困りごとの手紙が届く。それらに率直な助言をしている謎の人物レディ・アガニの正体は、実は、若き伯爵未亡人のアミリアだった。あるとき、いかにも急いで書いたように見える手紙がアミリアのもとに届いた。そこには、大変なものを目撃してしまったので助けてほしい、とある。自分の正体がばれると伯爵家の名前に傷がついてしまう、けれど大切な読者を放っておくなんてできない……夜に屋敷をこっそり抜け出して、手紙にあった待ち合わせ場所へ行くと、差出人らしき女性の遺体が。警察にすべての事情を話すことができないアミリアは、その場に居合わせたベインブリッジ侯爵とともに、犯人を捜すことに!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
み
21
1860年のロンドンって?そもそも日本だと?と、時代が気になりつつ読み始めましたが、途中からは何も気にならず。侯爵の妹さんへの回答が読みたいわ^ ^2024/04/20
星落秋風五丈原
19
物語冒頭では夫は既に亡くなっており、いい人ではあったが、ときめきはなかったことは、アミリアには自覚はある。では、誰にときめくのかといえば、夫の友人のベインブリッジ侯爵である。もともとアミリアとの(彼女本人を知っていたわけではないが)結婚を勧めたのも彼である。そこらへんの財産と地位目当ての貴族令嬢よりも、自分の身の上を知らずに恋してくれる女性がいいとは言ったものの、亡くなった後で相手を知って、結構魅力的じゃないか!と好意を抱いた様子。2025/12/17
ごへいもち
15
なんだか退屈に感じられて挫折2025/12/24
アカツキ
12
伯爵夫人のお悩み相談1作目。19世紀ロンドン。伯爵未亡人アミリアは雑誌のお悩み相談の回答者レディ・アガニとして人気を得ていた。ある時、読者から私の奥さまは殺されたと思う、待ち合わせ場所に来て欲しいという手紙が届く。読者のために駆け付けたアミリアは死んでいる女性を見つけ、追いかけてきた亡夫の友人サイモン侯爵とともに事件の調査を始める…。ロマンスとミステリーの塩梅がちょうど良くて読みやすかった。厳格おばさんと思いきや単にアミリアを心配していただけというタビサおばさんが好き。私、チョロいな!2024/01/28
aiko
10
1860年の英国を舞台に、匿名でお悩み相談を受ける訳あり伯爵未亡人のアミリアと侯爵サイモンが殺人事件の解決に乗り出すヒストリカルコージーミステリ。 事件の解決は結構あっさりですが、そこに至る過程と登場人物が皆魅力的な上、夫の死後喪に服し続けていたアミリアが事件を通して段々と解放されていくのがとても良かったです。事件と同時に描かれる養い子のウィニフレッドとの関係も人物像を深めていて、大変好みな作品でした。 一つ疑問。題名にもなっているけれどなぜ手紙では「奥さま」とあったんでしょう。実際は違いましたよね。2023/11/22
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