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内容説明
近代小説は19世紀以来、「(かけがえのない)個人」に焦点を当てて発達してきた。物語の主人公が、神や王から、ありふれた個人に替わる時、イメージこそが物語の書き手と読み手をつなぐために必須のものとなったのだ。本書では、文学とイメージのかかわりを意識的に追求してきたフランス近代文学を素材に、私たちが物語を通して「見ている」ものは何か、そして書かれているものは何かを考えていく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まちゃ
13
オリジナルな生き方と反する近代以前の生き方である身分社会における生き方は先人の人生を参考にしていたらしく。ある程度の長さというか一生を持ってその人の考えや世界を表現していた。昔は歴史に関与し社会的影響力を及ぼす人しか文学が書けなかったし、ある事件を書くよりは事件の感想を述べる形で文を書いていたのは驚きました。今はブログとか誰でも書けるしプライベートを分かってもらおうとする書き方が多いですよね。2017/11/08
ラウリスタ~
9
再読だったらしい(感想なし)。前半が個性的な個人の内面から社会を、後半は社会に飲み込まれる生活の平凡さから詩情を、最後に写真と文学という流れかな。9章ユイスマンスの章には単純化のためか不正確な記述が多い(『さかしま』のあと口論しゾラと決裂と「25年後の序文」を全面的に信用して書く。また『さかしま』の「次の作品」は『彼方』ではない、『彼方』で登場する主人公の友人の言をあたかも著者の意見であるかのように引用、など)。ある作家の全体像ではなく、一面のみを捉え、本書の流れの中に置くので、入門書には向かない。2019/08/10
にしの
8
新書だけど内容は本格的。東大教授だけあって、さすがに密度が濃い。大学でこの本に会いたかったな。とはいえ仕方ない。小説を読む人にも書く人にもオススメです。2020/10/27
読書実践家
7
フランスの作家と文章を見ていく。2016/04/28
一二三
4
いやあ、読むのに時間がかかった。今まで文学について考えてきたことがなかったので、全く新しい分野だから読み進めるのが難しかったのもあるがそれ以上に、筆者の言葉が詩的(というのか何なのか)で何を指しているのか意図を読み取るのに時間がかかった。しかし、内容はとても面白い。言われてみればそうだというものが多い。主観性や「私」と小説との関係性がどのように変容してきたかの過程が書かれている。2020/02/14
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