内容説明
アメリカ外交の「5つの伝統」とは? 船橋洋一氏解説。
冷戦下での同盟システムの構築から冷戦後に至るまで――。第二次大戦後、世界を主導する役割を担った合衆国外交の軌跡を描く。
「5つの伝統」とは、(1)北米大陸を基盤とすること、(2)他国との関係における貿易、トランスナショナリズム、技術の重視、(3)同盟と秩序の構築、(4)国民と議会の支持、そして(5)アメリカには果たすべき目的があるという信念、から成る。これらの伝統は、世界におけるアメリカの役割を考えるための枠組みとなると著者は説く。
アメリカ外交は経験を重ねながら伝統を形成してきた。本書は、アメリカのビジョンとプラグマティズムを導いてきた5つの外交面の伝統を浮き彫りにする。
本書は、アートとしての外交史の面白さをよみがえらせる歴史的な大作であると同時に、過去から現在までのアメリカ外交に関する洞察に満ちた最良のガイドブックでもある。アメリカとはいかなる国であるのか、何を軸として動いていくのか。その本質を知る上で欠かせない有益な書。
目次
第IV部 アメリカ同盟の新しい秩序
第11章 アメリカ同盟システムの設計者たち
第12章 ヴェニーヴァー・ブッシュ
第13章 ジョン・F・ケネディ
第14章 リンドン・ジョンソン
第15章 リチャード・ニクソンとヘンリー・キッシンジャー
第16章 ロナルド・レーガン
第V部 終わりとはじまり
第17章 ジョージ H・W・ブッシュ
第18章 アメリカ外交の5つの伝統
あとがき 伝統から今日へ
謝 辞
解 説 船橋洋一
訳者あとがき