経済安全保障と技術優位

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経済安全保障と技術優位

  • 著者名:鈴木一人/西脇修
  • 価格 ¥3,520(本体¥3,200)
  • 勁草書房(2023/10発売)
  • ポイント 32pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784326303298

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内容説明

米中の技術覇権を巡る問題の本質や、先端技術が経済安全保障・安全保障にもたらす意味、経済・技術安全保障を確保していく国際枠組みのあり方、経済安全保障と国際通商秩序の両立のあり方、米国や中国の経済安全保障戦略、技術流出防止の観点から行われている研究インテグリティに関する国際的な議論の動向などを取り上げる。

目次

『経済安全保障と技術優位』によせて[白石 隆]
はしがき

第1章 米中の技術覇権をめぐる問題[鈴木一人]
 はじめに
 1.「技術覇権」とは何か
 2.米中宇宙競争は技術覇権競争なのか
 3.5Gは米中技術覇権競争なのか
 4.半導体をめぐる技術覇権
 5.新興技術をめぐる攻防
 6.新興技術が生み出す政策上の変化
 7.中国は技術覇権を握るのか
 8.日本の経済安全保障
 おわりに

第2章 経済制裁研究の視座について[佐藤丙午]
 はじめに
 1.経済制裁研究の対象について
 2.外交・安全保障政策としての経済制裁
 3.国内政治と経済制裁
 4.経済制裁の手段について
 おわりに:日本の政策と経済制裁

第3章 輸出管理と自由貿易体制──グローバリゼーション下で技術優位の維持は可能か──[石川正樹]
 はじめに
 1.各国の輸出管理と国際輸出管理レジームの機能に関する視点
 2.冷戦期(1949~1991年)の輸出管理と自由貿易体制
 3.ポスト冷戦期(1992~2016年)の輸出管理と自由貿易体制
 4.米中の技術覇権競争のはじまり(2017年~)とその影響
 5.今後の米国の輸出管理政策の行方
 おわりに:日本への政策的インプリケーション

第4章 経済安全保障と通商政策:技術優位への影響[西脇 修]
 はじめに
 1.経済安全保障と通商政策の関係
 2.相互依存と技術移転
 3.政策的インプリケーション
 おわりに

第5章 権威主義体制下のイノベーション・エコシステムと技術優位──新興技術の研究開発・社会実装をめぐる中国の戦略と課題──[土屋貴裕]
 はじめに
 1.イノベーションによる経済発展モデルの転換
 2.軍民融合型のイノベーション・エコシステム
 3.中国のイノベーション・エコシステムの課題
 4.イノベーションをめぐる諸課題克服のための取り組み
 おわりに

第6章 経済安全保障から見た重要技術とイノベーション・エコシステム:米国の事例から[中山智弘・鈴木和泉]
 はじめに
 1.技術優位性の確保と安全保障の関係の変化
 2.米国における国防イノベーション・エコシステム
 おわりに

第7章 新領域の防衛と技術イノベーション──ロシアによるウクライナ侵攻から見える未来の戦争──[長島 純]
 はじめに
 1.ウクライナ侵攻の背景と現状
 2.ウクライナ侵攻の教訓
 3.日本への含意
 おわりに

第8章 拡大するイノベーション・エコシステムとコンセンサス形成──米国におけるAI戦略の課題──[齊藤孝祐]
 はじめに
 1.なぜコンセンサスが問題になるのか
 2.米国における新興技術戦略とAIの位置付け
 3.国内における争点とコンセンサスの所在
 4.同盟国・友好国間のコンセンサス形成と枠組みの多重化
 おわりに

第9章 研究インテグリティと研究セキュリティに関する米国の動向[北場 林]
 はじめに
 1.経済安全保障と研究インテグリティ,研究セキュリティ
 2.研究セキュリティ問題の顕在化(2017~2019年)
 3.研究セキュリティ確保への取組強化(2019~2021年)
 4.研究セキュリティ対策の標準化・合理化(2021年~)
 5.米動向の特徴と今後の課題:効果的なリスクマネジメントの模索
ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Don2

8
面白い論文集。タイトルを少し書き下すと、急速に国力を伸ばす中国を念頭に、産官学・起業家等の研究開発活動(技術優位)や、グローバルサプライチェーン(GSC)をいかに管理し、安全保障を図るか、が中心的なお題。国や軍の中央研究所が担ってきた安全保障技術のR&Dの主体がグローバル化・民間に移ってきた(デュアルユース)歴史的背景や、中国が巨大な市場を梃子に海外から技術移管をうまく進めてきた様子、米国等が民間の自由貿易との間でバランスをとりつつ技術移管を阻止し・また技術を育成・取り込もうとしてきた様子がよくわかる。2023/10/09

numainu

0
評価C2025/06/30

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