ちくま文庫<br> 身近な植物の賢い生きかた

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ちくま文庫
身近な植物の賢い生きかた

  • 著者名:稲垣栄洋【著者】
  • 価格 ¥825(本体¥750)
  • 筑摩書房(2023/10発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480438782

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内容説明

植物は身近な存在ながら、人間とは姿形も生態もまったく違う。一見頼りなげにも見える彼らの生きかたとは? 昆虫とのかけひきと飽くなき攻防、乾燥に強い植物の高性能システム、葉のつきかたに隠された数列や黄金比、早春の花の色が黄色いわけなど、不思議だが卓抜、たくましく賢い、納得の生存戦略が見えてくる。

目次

まえがき/病原菌とのミクロの戦い/健康ブームの立役者/病原菌の来襲/植物の防御システム/活性酸素で反撃/プログラムされた死/抗酸化物質の活躍/何役にも使える天然成分/防衛システムを突破/果てしなき病原菌との戦い/昆虫の食害からの防衛/強大な敵・昆虫との戦い/ハーブの香りも植物の毒/毒の限界/昆虫の食欲をなくす物質/植物のSOS信号/植物にとってのヒーロー/アリをめぐる植物の暮らし/昆虫界最強のムシ/アリを用心棒にする植物/種子をアリに運ばせる戦略/栄養素を与えるアリ植物/裏切りもアリ、です/複雑な共生関係/いったい、誰が得なのか?/植物の体内に同居する共生菌/悪の陰謀/自ら鳥に食われるカタツムリ/植物に感染する毒/スーパー植物へ変身/どうして男と女がいるのか?/「赤の女王仮説」/赤の女王の呪縛を解く/マメの根に住みつく根粒菌/エダマメの中の宇宙/特殊能力を持つ根粒菌/マメと根粒菌の出会い/やせた土地でも育つ豆類/激しい戦いの末の共生/共生の苦悩/動物に運ばれる種子/スイカの噂/アフリカの砂漠地帯が原産/赤色は食べ頃のサイン/国境を越えて侵入する植物/日本各地に広がる帰化植物/芽生えの科学/なかなか芽が出ない雑草/発芽のタイミング/赤色の光は「進め」の合図/すごい発芽のエネルギー/マメの作戦/カビを栄養にする種子/乾燥に強い植物のシステム/雑草はなぜ強いのか/夏は光合成の真っ盛り/高性能なシステム/ツインカムもある?/C4植物の意外な弱点/植物に潜む暗号/地下金庫の暗証番号/世界でもっとも美しい比率/植物の葉の位置/花占いの真実/ヒマワリの種に隠された数列/他者を利用するつる植物/お風呂の法則/右巻き? 左巻き?/アサガオの成長/つるの巻き方もいろいろ/ブキミな絞め殺し植物/餓死する大木/花と昆虫のかけひき/昆虫のために咲きほこる/花びらは看板がわり/ナノハナは小さい花の集合/花びらの役割はいろいろ/合理的な営業時間/甘い蜜はサービス品/一番奥に隠された蜜/昆虫に長居をされては困る/まるでチェーン店/花の色に隠された秘密/虫が好む色/春に咲く庶民派の黄色/不器用で誠実な白色/賢いハナバチが好む紫色/昆虫の能力を試す花たち/チョウは手ごわい盗蜜家/植物の口説きテクニック/すべては受粉のために/花粉をばらまく「風媒花」/虫に運ばせる「虫媒花」/官能的な花粉の恋/植物たちの命のドラマ/人間も植物と同じなのだ/植物を老化させるホルモン/植物に愛情は伝わる?/別名「老化ホルモン」/老化=果実の成熟/エチレンを利用した生活の知恵/エチレンは植物の信号/腐ったミカンの方程式/紅葉が赤く染まる理由/濡れ落ち葉の思い/夏はフル稼働で光合成/厳しい冬を乗り切るために/葉緑素が壊れて「紅葉」/葉を落とさない照葉樹/針葉樹・マツの経営哲学/植物の冬の過ごし方/植物の正しい姿勢/理想の冬越しスタイル/地下深く伸びる根っこ/冬こそ攻めの季節/地球を背負う生き様/植物が出すフィトンチッド/山はなぜ青いのか?/森を満たすもの/毒を放出する森/毒と薬は紙一重/都会は人間が作った森/現代に残る古代植物/植物学者が興奮する木/イチョウは生きた化石/陸上への進出が進化の鍵/スピーディな受精/被子植物が恐竜を絶滅させた?/昆虫、動物、鳥との同盟/緑の惑星を作った植物の素顔/植物は環境の破壊者だった/酸素は毒性物質?/創造者か、破壊者か?/歴史は繰り返される/あとがき/ちくま文庫版のためのあとがき/参考文献/解説 鈴木純

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kawa

37
小中高と理科・生物が苦手で未だ植物の名前がよく覚えられない。森林浴の気持ちよさを演出するフィトン・チッド、植物の揮発成分で本来の役割は昆虫や病原菌を寄せ付けない毒なのだそうだが、人間にとっては紙一重の薬でリフレッシュ物質として働くそうな。植物の驚きに満ちた生き方にびっくりなのだが、読んだはしから忘れてしまう理科苦手脳。早速、奥さんに「リンゴやメロンを冷蔵庫の野菜庫に保管しておくと、発生するエチレンで他の野菜の鮮度が落ちるよ、エッヘン」と訳知り顔で。忘れた頃、要再読だな。(1万円選書の「イワタ書店」で購入)2023/09/09

ichigomonogatari

2
植物と虫たちや微生物の複雑な共生関係がすごすぎます。協力というより損得のドライな関係で、裏切りもしょっちゅう。強かな生存戦略が見えてきます。多様性ってそんなに甘いもんじゃない、戦いなんだ・・2024/08/30

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