内容説明
人里から離れている駅、本数が少ないためなかなかたどり着けない駅、かつては賑わっていたのに過疎化で乗降者数が減った駅…一言で秘境駅といってもその在り方は様々。20を超える秘境駅を訪ね歩いた筆者が、地域の方との語らいや駅周辺の撮影の中で見出した魅力を伝えます。「空鉄」写真家、吉永による空からの景色もお届け!
目次
序章 そもそも秘境駅とは何か
第1章 秘境中の秘境駅を訪ねる
第2章 特徴ある秘境駅を訪ねる
第3章 観光地化する秘境駅を訪ねる
第4章 秘境駅ランキング生みの親・牛山隆信×吉永陽一
第5章 今後の秘境駅はどうなる
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おいしゃん
23
巻末の「秘境駅」先駆者の牛山氏との対談が、現在の秘境駅を取り巻く環境の全てを物語っている気がする。秘境駅を残して現地の活性化を図るのか、経営のためやむ無く廃駅にするのか、その判断は本当に難しい。秘境駅に行くには、秘境ゆえ自然相手の万全な準備が必要である、というのも新鮮な発見。2023/12/20
paluko
9
「駅前商店街」「駅徒歩○分の好立地」…駅があればそれなりに人が集まり栄えているという先入観を真っ向からぶち壊してくる秘境+駅というカップリング。しかもその秘境駅が現在では観光資源となり「飯田線秘境駅号」という特別列車まで走っているという不条理。当然、無人駅が多いのだが実は地域のボランティアによって清掃などが行き届き人の気配はなくとも整った状態に維持されているのも、もし現地に行ってみたら不思議な雰囲気だろうなあと。観光資源としての秘境駅に降車する人が増えても現地に金を落とす手段がないのは改善できないものか。2024/08/08
お抹茶
2
全国各地の秘境駅を訪れるだけでなく,鉄道会社の社員や役所や地元の人にも由来や利用状況を尋ね,秘境駅が秘境駅たる経営の苦しさにも思いを寄せている。「何もない」宗谷本線・糠南駅,ジオラマのような箱庭感がある只見線・会津越川駅,桃源郷のような土讃線・坪尻駅など,気になる駅は多い。巻末には秘境駅の名付け親・牛島氏との対談もあり,乗降客ゼロでも残せというのはエゴであり,確実になくなることを前提に最後を楽しむという姿勢や,旅は自己責任であること,地域おこしになるジレンマなど,この趣味の道における矜持を感じる。2023/12/24
onepei
2
著者のスタンスがちょうどいい感じ2023/12/02
やまうち
0
⭐︎82024/01/08