内容説明
高校生・久遠空々梨(くどう・くくり)の下校途中、いきなり巨大隕石が地球に直撃! 全人類は一瞬にして滅亡した!!――目を覚ますとそこは隕石衝突の三日前。混乱する空々梨を前に従姉妹の非数値无香(ひすうち・ぬるか)が言うには、空々梨は星間諜報組織〈偵察局〉のエージェントだったが、世界線混淆機の起動によって記憶を失い日本の女子高生になってしまったらしい。再び迫る隕石、襲い来る異星人の艦隊。人類、大ピンチ!? 宇宙がヤバイ大活劇、新版爆誕! 大胆な改稿と、今井哲也氏による挿絵を多数追加。さらに著者書き下ろしのあとがき・参考文献を収録。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
268
ヤバイ。『ウは宇宙ヤバイのウ! 〔新版〕』マジヤバイ。まずドタバタしてる。ドタバタSF風味って言っても『銀河ヒッチハイク・ガイド』くらい? とかもうそんなレベルじゃない。何しろ並行宇宙。しかも『ウは宇宙船のウ』のパロディタイトル。パロディて。赤羽文学でもやらねぇよ、最近。なんつっても馬力が凄い。州谷州わふれむ(スタニスワフ・レム)とか平気だし。とにかく貴様ら『ウは宇宙ヤバイのウ!』のヤバさをもっと知るべきだと思います。そんなヤバイ宇宙の登場人物を女子にして新版再販とか超偉い。もっとがんばれ。超がんばれ。2024/10/23
ねこ
125
何だか表紙とタイトルに惹かれて買ってしまった。SFパロディてんこ盛りの一冊。高校生の空々梨(くくり)が下校途中隕石が落ちてきて地球上の全生物が冒頭4ページにして死に絶えた。プラス絵の2ページ。えっいいの?ハヤカワ文庫?あー、元が一迅社か。じゃーいい。SFチックなラノベだな。うん、久しぶりラノベ。女子高生と百合とポップでライトなSFだ。でも知らなんだ!宇宙にある力で重力、電磁気力、強い力、弱い力の他に「妹の力」があるなんて!しかも柳田國男が銀河系物理学者とし提唱し観測できるのは地球とザヴィザヴァだけなんて!2024/01/03
芳樹
68
一言で表すと「荒唐無稽」でも、だからこそ面白い作品でした。SFに百合風味を加えたスラップスティックコメディで、宇宙を謳いながらスペースオペラ的壮大さは(今のところ)ないものの、SFを下地とした冒険活劇であり全力で笑わせにくるような超展開が実に楽しい作品でした。作中挟まれる「説明文」に笑わせてもらいましたよ。本作は10年前に某ライトノベルレーベルで出版された作品のリメイクということですが、今の目で見ると十分に受け入れられるものだと思います。時代が宮澤さんに追いついたということですね。続きがとても楽しみです。2023/09/26
りんご
48
ヤバイ。何がヤバイって、「宇宙ヤバイ」のコピペをすっかり忘れていたのだ。そうかもう20年くらい前のネタか、じゃあしゃーなしか。バカSFそしてライトなノベルでした。女子がキャッキャうふふする姿は尊いです。(これが書きたかったんだろうな)ってのが見えちゃっても、私はこの作品に関しては良いことだと思いました。あと参考文献に「銀牙ー流れ星 銀ー」があります。一読しただけでは気付かなかったのですが、めくり直して発見し、大満足!2024/11/09
小太郎
41
SFにしてはかなり杜撰な設定なんだけど、そこは作者も了解済みの筈。主人公久遠空々梨の下校中に巨大隕石が落下、地球は滅亡するんですが、何故か気が付くと三日前に戻っていて・・ という始まり。後書きで作者はこのネタに愛着があって、10年ぶりに百合要素を入れて書き直したらしい。SF好きには至る所に散りばめられたSF作品(以外もあります、柳田国男とか)パロディやオマージュを発見する楽しみのもあり。ただそこまで面白いか?と言われると微妙?なのは人書きが甘い所かな。ラノベほどそこが大切かなと思います。★32024/07/16