内容説明
史上初! ひとつの事件にふたつの真実。
古き良き商店街で起きた不穏な事件。探偵役は四兄弟と三姉妹、事件と手がかりは同じなのに展開する推理は全く違う!? 〈Sister編〉との「両面読み」がおすすめです!
ぎんなみ商店街近くに住む元太・福太・学太・良太の兄弟。母は早くに亡くなり父は海外赴任中だ。ある日、馴染みの商店に車が突っ込む事故が起きる。運転手は衝撃で焼き鳥の串が喉に刺さり即死した。事故の目撃者は末っ子で小学生の良太。だが福太と学太は良太の証言に違和感を覚えた。弟は何かを隠している? 二人は調査に乗り出すことに(第一話「桜幽霊とシェパーズ・パイ」)。
中学校で手作りの楽器が壊される事件が発生。現場には墨汁がぶちまけられ焼き鳥の串が「井」の字に置かれていた。学太の所属する書道部に犯人がいるのではと疑われ、兄弟は真実を探るべく聞き込みに回る(第二話「宝石泥棒と幸福の王子」)。
商店街主催の「ミステリーグルメツアー」に随行し、長男で料理人の元太は家を空けている。学太が偶然脅迫状らしきものの断片を見つけたことから、元太が誘拐事件にかかわっている可能性が浮上。台風のなか兄の足跡を追う福太たちに、ある人物が迫る!(第三話「親子喧嘩と注文の多い料理店」)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
423
sister編と一話ずつ交互に読んだ。第一話に関してはある程度「ひとつの事件にふたつの真実」というキャッチコピーも当てはまるが、第二話以降は追い求める真相のベクトル自体が違い、ふたつの真実というよりは不完全なふたつの解決編を見せられた印象。また第一話は、焼き鳥たべながら運転していた件を謎のように提示しておきながら投げっぱなしになった点が引っ掛かった。面白い試みで、読んでいて楽しいのはたしかだが、特にbrother編は、sister編と比較して主人公四兄弟のテンプレートな作り物くささがあったように思う。2023/12/02
starbro
330
先日のSISTER編に続いて、少し間が空きましたが、BROTHER編を読みました。SISTER編が三姉妹だったので、その対比で三兄弟かと思いきや、四兄弟でした。四人も男の子を産むと母親の寿命は短くなるのかも知れません。本書は、パラレル・ミステリ、企画の勝利、セットで読んだ方が、理解が高まりますが、順番はどちらからでも良さそうです。 https://dps.shogakukan.co.jp/ginnamishotengai 2023/11/10
はにこ
167
brother編とsistar編の2つの視点のうち、brother編から読んだ。街で起こった事件を主に学太と福太の二人が解決していく話。とりあえず一つ一つの事件は解決していく。四兄弟のキャラがそれぞれ個性的で良かった。何となくスルスル進めたけど、この犯人も分かっているのをsistar編を読んでも面白いのかな。sistar編の姉妹は焼き鳥屋の子だろうけど、こちらにはほとんど出て来なかったな。2024/04/02
うっちー
127
続編が出ても多分読まないと思います2024/04/08
タックン
118
ぎんなみ商店街で発生するいろんな諸問題を兄弟たちが探偵として解決するって思ってたけど、亡くなった母親の過去から派生した問題の解決っていう要素が多い印象。4人兄弟のキャラ設定は上手いしいい。 本格系はあまり得意でないからなのか、文章は読みやすいけど謎解きは意外と難しい。 最近流行の東大出の頭いい作家さんが謎解きを面白く書いたって感じ。 個々の謎解きはSISTER編読んでから。 第3話は密入国ビジネス絡みのネタで面白かったし(注文の多い料理店)を人食いでなく、人を食い物にするってとこが上手かった。 2024/06/09