ぼっちな食卓 限界家族と「個」の風景

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ぼっちな食卓 限界家族と「個」の風景

  • 著者名:岩村暢子【著】
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 中央公論新社(2023/09発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784120056918

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内容説明

【目次より】

序文にかえて――同じ家庭の10年後、20年後を追跡してみたら・・・

第1部 あの家の子どもたち――かつての姿とその後の姿
1 子どもが邪魔
2 ベビーチェアの中から始まる「孤食」
3 家に帰らない子、子どもを待たない親
4 自由とお金と無干渉
5 三男は私のペット
6 させてあげる「お手伝い」とその結果

第2部 やがて「破綻する夫婦」「孤立する祖父母」とその特徴
7 10年後、5組に1組の夫婦が破綻
8 破綻する夫婦と10年前の共通点
9 子ども夫婦の破綻を招く「実家の支援」
10 ダイニングテーブルに表れる家族の変化――「独りベッド飯」の夫たち
11 同居老人より怖い「同居老人」の孤立と孤独
12 祖父母世代は、まるで異星人
13 あなたの親は私の他人――夫婦別「実家分担」

第3部 「食と健康」をめぐる「通説」とシビアな「現実」
14 健康障害は9割が伏せられる?
15 健康管理は「自己責任」
16 「共食」と「健康障害」の意外な関係

第4部 「個」を尊重する家庭食とその影響
17 家族共食を蝕むブラック部活とブラック企業
18 家庭料理の変化と個化する家族
19 同じ釜の飯より「個」の尊重
20 食器に表れる家族の変化
21 「子どもの意思の尊重」という子ども放置
22 「リクエスト食」育ちの子どもたち――その後の姿

第5部 誰もが「自分」は譲れない
23 人に口出しされたくない
24 お教室の変化――みんな「教える」人指向
25 「私一人の時間」が欲しい
26 「自分時間」を生きる家族たち
27 「私」中心の呼称変化

第6部 個化する家族――その後の明暗
28 家庭の空洞化と「外ごと化」する家庭機能
29 正論と現実のはざまに
30 崩れなかった円満家庭とは

調査概要

あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

モルク

99
家族揃って食卓を囲む…そんな生活が当たり前だと思っていた。食卓調査を行った家庭での10年後、20年後…さもありなん。自主性と称して好きな食べ物を子どもに選ばせていた家庭。自主性とはそういうことではないだろう。栄養の偏りも気になる。孤食は子供に限ったことではない。同居していても使い道のなくなった年寄りは自室にて買ってきたものを食べる。それぞれに好きな時間に好きなもの、煮物和え物は絶滅危惧種になりつつある。あのちゃぶ台を囲んだ昭和の日本の家庭の光景が懐かしい。2024/08/21

ムーミン

41
たかが食事されど食事。今の時代の諸問題に切り込むための一つの視点を得られた感じでした。2024/03/20

万葉語り

39
食事くらいは一緒にしようというのが家族だとばっかり思っていたら、世間は凄いことになっている。主体性とネグレクトを巧妙に言い換えて、自分の権利ばかりを主張していると、将来周りに誰もいなくなってしまいそう。1日3回、バランスの取れた食事をすることが、なんでそんなに難しいことなんだろう。2023-1312023/10/15

おかむら

33
テレビドラマにはまず出てこない殺伐とした食卓風景&家族の関係が令和のリアルなのか…。揃って食事することがほぼ無いのでそもそも椅子が人数分ないとか各自バラバラなものをそれぞれ調達して食べてるとかの寒々しい実態が続々。ウチはまだマシかもとちょっと安心したよ。終章に出てくる円満家庭の事例が返って嘘くさく感じちゃったよ。なんか結婚すると(家庭ができると)、食事作りと健康管理はなんでか全て妻(母親)の役割に決まってる感じに対して女性が反旗を翻し始めたようにも思えます。あとたまたまなのか食いしん坊の人がいない…2024/02/14

油すまし

32
定点観測の場として徹底した食卓調査を行った家庭の10年後、20年後を追跡している。こんなことができることにまず驚く。読み進めるにつれ怖さが増す。「個」を尊重するあまり恐ろしいことになっている。時代とともにこういう家庭は増えているのだと思う。保育の現場で働く人たちが、まともな親がいなくなったと言っているのをよく耳にする。幸せは台所からと思って生きてきた私には衝撃の内容だった。今も母に感謝しているし、母がしてくれたことを家族にと思っている。けれど読んでよかった。知らずにいたことばかりだったので。2024/07/17

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