雇足軽 八州御用

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雇足軽 八州御用

  • 著者名:辻堂魁
  • 価格 ¥1,925(本体¥1,750)
  • 祥伝社(2023/09発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
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  • ISBN:9784396636500

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内容説明

己が命、武士の矜持のみに賭す――
大ヒット「風の市兵衛」の著者の新たなる代表作!
日当わずか八十文。関八州取締出役の艱難辛苦の旅の一年を、郷愁豊かに描く。

越後宇潟藩の竹本長吉は上役の罪に連座し失職、故郷に妻子を残して江戸に仕事を求めてきた。
様々な職の中、請人宿で選んだのは《雇足軽》だった。関八州取締出役の蕪木鉄之助の元、数名で一年をかけて関東の農村を巡回し治安を維持する、勘定所の臨時雇いである。
日当わずか八十文。二八蕎麦が十六文、鰻飯なら二百文が相場だった。討捨ても御免だが、刀を抜くことは珍しい。多くは無宿の改め、博奕や喧嘩、風俗の取り締まり、農間渡世の実情調査や指導などの地道なものだった。
巡る季節のなか、土地土地で老若男女の心の裡に触れる長吉は、妻子を想い己が運命と葛藤する。
そんな時、残忍非道な押し込み強盗一味の捕縛を命じられ――
ときに鬼神と化し、ときに仏の慈悲を施す八州廻りを、郷愁豊かに描く!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ひさか

28
2023年9月祥伝社刊。書き下ろし。八州様、御名差し、農間渡世、若者仲間、足柄峠の5話からなる、関八州取締出役の臨時雇になった竹本長吉の1年間の御用旅の物語。地味な話だが、農村を回る展開が楽しい。9歳の杉作が出てくる農間渡世が面白い。足柄峠のラストで再び元気に暮らす杉作が登場して上手い終りになりました。コレ単発作品で、続きはないかと。2023/11/30

ぶんぶん

21
【図書館】大好きな、辻堂魁の新作。 八州取締り出役の足軽に雇われた侍の一年を描く。 八州廻りのその時々で起こる厄介事を裁いて解決する八州様の行いを見て、それなりの身の振り方を思案する竹本長吉の生涯の一コマを描く作品。 続くと思われたが、これは単品で終ったみたいだ。 武士を捨て田舎に帰る、続きは無いだろう。 続きの要素を全て捨てている、堂々の完結と思う。2023/10/28

Mc6ρ助

20
『村の者はみな、浩助さんが久三郎に脅されて、菜江が悲しくて泣いてるのを知ってたのに、名主様も村役人さんも、何も手を打たなかったでな。金を借りて返さねえ浩助さんが馬鹿だ迂闊だった、仕方がねえと、見て見ぬ振りしてたでな。だからおらたちがやるしかなかったんでねえか(p217)』チャンバラ率5%でもチャンバラ小説好きが読みたくなるようなたぐいの辻堂魁さんの小説、続きがありそうにないのが悲しい。いや、藤沢御大にさえかの「用心棒日月抄」のブットビ続編技もある、期待して待とう。2023/12/22

Mirror

17
杉作少年には夢を叶えてほしい。八州御用の自分のイメージとは大きく違った。2024/02/17

Kei.ma

15
鬼より怖いイメージの八州様だが、頭に雇足軽と付くだけで柔らかく聞こえるから不思議だ。現に八州様こと関東取締出役蕪木鉄之助さんは、悪ガキから意外と親身と思われるし、雇足軽となった竹本長吉さんは真剣を振ったことさえないのだから。一年をかけて関東を左回りに歩く旅は、危険な割に実入が少ない。最後の最後に出会った目指す悪人と大勝負、危ない!果たして!かくも興趣に富んだ物語だが、意外なことに気付いた。それは現代のGメンの処遇とよく似ている。麻取、公取、税務署・・・僅かな手勢でさして人の褒めない任務を忠実に・・・。2023/10/23

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