内容説明
それはすべてを忘れて心の底から笑わせてくれる場所。落語との運命的な出会い、談春師匠からの意外な「ダメ出し」、蝶花楼桃花さんの真打昇進までの半生記、伝説の超大作「怪談牡丹灯籠」、自身が高座に挑戦した演芸会など、寄席を愛してやまない著者によるエッセイ集。初心者も安心な「はじめて寄席ガイド」も特別収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
J D
78
南沢奈央さんが落語にハマったきっかけは佐藤多佳子「しゃべれどもしゃべれども」。私が落語に興味を持ったのは立川談春さんの修業時代を描いた「赤めだか」との出会いから。著者の南沢奈央さんの落語に対する造詣の深さに引き込まれて行く。落語を通してお芝居を考えたりして、そこから、こんな細かいことにも気を配り役を演じているのかと感じ入ることしきり。また、読み返したい!そんな本でした。2024/03/23
道楽モン
36
たいへん申し訳ない事であるが、筆者に関してまったく知らなかった。女優さんなのかー。で、寄席についてのエッセイということではあるが、まーったく期待しないで読んだのです。ところがどっこい大当たり!落語への愛情に溢れ、しかも知識と理解度が半端ない。おみそれいたしました。ごめんなさい。落語に関してこんなに魅力的に語られると、読んでいる方も楽しいです。しかも高座デビュー?市馬会長の弟子?談春師匠の指導? 素晴らしい。『厩火事』の演出に関して、市馬、談春のアプローチがまったく異なっているのが興味深い。嬉しい大穴本。2024/02/29
緋莢
19
図書館本。<落語に魅了された女優が綴るエッセイ集>と帯にありますが、柳亭市馬に稽古をつけてもらい、赤坂BLITZで古典落語「雛鍔」を演じた、春風亭ぴっかり☆(現:蝶花楼桃花)との演芸会でトリをつとめ、「厩火事」を演じる(しかも親交のある立川談春に稽古をつけてもらった)というのがこの本に書かれていて、魅了されすぎて、自分でもやってるのか!と驚きました。高校で、佐藤多佳子の『しゃべれどもしゃべれども』を読んだ影響で、落語にハマり、大学で寄席デビュー(続く2024/05/04
Reading
9
古典芸能同士の横の繋がりというのでしょうか、落語の話を歌舞伎で表現されるということもあったようで歌舞伎というと笑いとは遠い存在だと思っていましたが、同じ古典芸能同士親和性があるのか歌舞伎でも表現できるというのは新しい発見です。 普段落語ないし古典芸能を身近に感じることはありませんでしたが、南沢さんの文才ぶりに魅了されて今回落語の世界にお邪魔させていただくことができたので、南沢さんに感謝いたします。 落語に対するパッションを感じられる一冊です。2025/05/11
mame
6
落語の話がさらっと。寄席に行きたくなる!2024/02/29
-
- 電子書籍
- かみのみっ 3 MFコミックス アライ…