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内容説明
世界的経営学者、サラス・サラスバシー教授によって体系立てられた、優れた起業家の思考法「エフェクチュエーション」の日本初の入門書。不確実性の高まる社会で有用な「反・因果論」の行動様式を、エフェクチュエーションの5つの原則とともに詳細に解説。個人・企業内での活用法のヒントも紹介する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
どんぐり
65
高い不確実性に対して、予測ではなくコントロールによって対処する「エフェクチュエーション」入門書。この理論には5つの原則があり、最初が〈手中の鳥〉の原則。自分がすでに持っている「手持ちの手段(資源)」を活用し、「手段主導」で何ができるかを発想し着手するもので、「私は誰か」「何を知っているか」「私はだれを知っているか」の問いかけから始まる。そのあとに〈許容可能な損失〉〈レモネード〉〈クレイジーキルト〉〈飛行機のパイロット〉の4つの原則が続く。→2024/03/26
Cozy
14
とても面白かった。エフェクチュエーションとは熟達した起業家に対する意思決定実験から発見された高い不確実性に対して予測ではなくコントロールによって対処する思考様式。目的よりも手段を重視。本書では5つの原則を紹介。手中の鳥の原則・許容可能な損失の原則・レモネードの原則・クレイジーキルトの原則・飛行機のパイロットの原則。そしてパートナー獲得のための行動として「問いかけ(おねだり)」。企業経営の中ではコーゼーションが主体であるもののこうしたエフェクチュエーションの考え方も学び実践していくことが大切だと再認識した。2025/03/16
小泉岳人
9
5つの原則についての説明と、実際にこれらの5つを組み合わせた事例として、アイスホテルやサイボウズさんの事例が紹介されていて、その事例がとても分かりやすく理解をサポートしてくれます。私自身、役職が上がってからこのエフェクチュエーションの考え方を非常に大事にしていて、それが成果につながる感覚も強くあるので(まだつながってはない・・・)、引き続き大事にしたい考え方となっています。2024/06/24
エジー@中小企業診断士
9
従来の経営学が重視してした「予測」ではなく「コントロール」によって不確実性に対処する思考様式。熟達した起業家に対する意思決定実験から発見された5つのヒューリスティック(経験則)の総体。発見者サラス・サラスバシー。目的に対する正しい要因を追求する思考様式コーゼーション(因果論)と対比。手中の鳥(Bird in Hand)、許容可能な損失(Affordable Loss)、レモネード(Lemonade)、クレイジーキルト(Crazy Quilt)、飛行機のパイロット(Pilot in Plane)偶発性の活用2024/07/05
shimashimaon
8
いわば手持ちの駒で勝負する、というのがとても良かった。あるいは人は必要なものをすべて持っているということ。efectuationの反対はcausationであるというのも腑に落ちます。causationは因果律と言ったら言い過ぎでしょうか。因果律は無限退行に陥りどこまで行っても「最初の」原因には辿り着けないのに。ああすればこうなる的な発想はもう懲り懲りです。手持ちの駒と偶然の出会いで切り拓いてゆく。2025/04/24