内容説明
まひろの家族事情は、ちょっと複雑。実の両親は幼い頃に離婚。父親は再婚した母親とともに事故で死亡。義母の妹に引き取られるも、彼女が結婚した相手の転勤で北海道へ行くことになるが、高校卒業間近だったので、同行せず、新しい父親の母が住む家に引っ越すことになった。義理の祖母となった三原伽羅は、詩人で小説家で画家で、女優だったうこともある多彩な女性。彼女が住む東京・千駄木の古い洋館には、新進の芸術家、建築家志望の学生、バーを営む歌手の女性といった個性的な面々が住んでいる。新しい環境の中、ユニークな同居人たちとともに暮らすまひろの日常を描く。ドラマ化もされた「東京バンドワゴン」や「花咲小路」などの人気シリーズをもつ著者が描く、新しい家族小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
217
小路 幸也は、「東京バンドワゴン」シリーズ中心に読んでいる作家です。新シリーズ、まずは、「まひろの章」から、複雑な家庭環境ながら、まひろは、好い感じに成長しています。 続いて「伽羅の章」へ。トータルの感想は「伽羅の章」読了後に。 https://www.tokuma.jp/news/n53948.html2023/09/14
ウッディ
111
血のつながらない祖母(からさん)の家で暮らすことになったまひろ。詩人で作家でもあるからさんの世話をしながら、縁あってこの家に来た下宿人たちと心を通わせる。完全に読む順序を間違え“伽羅の章”から読んでしまっていたが、まひろと柊也が自分たちの将来の配偶者に複雑な家族関係をどう説明するか話をするシーンにニヤニヤしてしまった。生まれた境遇を運が悪かったと思うが、不幸と思ったことはないと言い切るまひろの真っすぐさが素敵で、過去の不運を嘆くのではなく、今の幸せを感じられる人になりたいと思った。2024/02/28
ゆみねこ
92
複雑な生い立ちをした神野まひろは、高校を卒業してすぐに、血縁関係のない祖母の家で暮らすことに。古い煉瓦造りの洋館、作家で画家のからさんと同居人たち。悪人は出てこないし、まひろの才能をあっと言う間にからさんが見いだす。トントン拍子にストーリーが展開するのは小路作品のお約束。あまり面倒なことを考えずサクッと楽しむのに最適な1冊。続編も読みたい。2023/09/18
ツン
91
東京バンドワゴンもそうなんだけど、登場人物というか、設定というかが豪華絢爛で突飛なんだけど、誰に対しても優しい作品を書くんですよね、この作家さん。2023/10/31
hirokun
87
星3 からさんの家シリーズの第一弾との事。すでに第二弾分についても図書館にリクエスト済み。いかにも小路さんの作品らしく善人かつ少し個性の強い人たちが登場する設定の作品で、特に強い主張があるわけではないが、作中で語られる自分の得意なものを見つけなさいという考えは、年を取り、人生の経験が増えるにつれ、私自身が強く感じていることと一致している。しかしこれがなかなか自分で見つけ出すことが困難なテーマでもある。今後のシリーズの展開が楽しみであり、何かホッとする時間を提供してくれる小路さんの作品が好きだ。2023/10/04
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