スタンダップコメディ入門

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スタンダップコメディ入門

  • ISBN:9784845921379

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内容説明

ミンストレル・ショーからクリス・ロックまで、
知られざる一大エンターテインメントの180年史!

わかりあえない他者とわかりあうため、
社会の矛盾と差別に抗うために、
変わりゆく社会と分断のなかでコメディは一体何を表現してきたのか?

アメリカを拠点に世界中の舞台で活躍し、フジロックのメインステージにはMCとして出演、2021年フォーブス・アジアの選ぶ「世界を変える30歳以下の30人」にも選出されたスタンダップコメディアン、Saku Yanagawaによるスタンダップコメディの入門書!

アメリカのエンターテインメントの源流であり、スタンダップコメディの先駆けとなったミンストレル・ショーから、専門劇場であるコメディ・クラブの誕生、テレビからインターネットへの変遷まで、「笑い」からアメリカ文化と歴史をひも解いていきます。

近年、SNSでの炎上やそれに伴うキャンセル・カルチャー、人種やジェンダーの差別といったあらゆる分断が顕在化していますが、本書では日本人・アジア人ならではの視点と、異国の地で10年以上ステージに立つ現役のコメディアンとしての立場から、学術的な見地を用いて「コメディが表現してきたこと」を解説しています。

ロビン・ウィリアムズ、エディ・マーフィ、ジム・キャリー、ウーピー・ゴールドバーグなど、スタンダップコメディアンとしてキャリアをスタートさせた著名人は多いものの、日本ではあまり馴染みのないスタンダップコメディについて、その定義や基礎知識、アメリカにおけるその受容と成り立ちの歴史を紹介し、スタンダップコメディとは何かに迫る内容です。

巻末付録としてスタンダップコメディ年表および、用語辞典を収録。スタンダップコメディを深く理解するための情報が詰まった、入門書かつ決定版となる一冊です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ホークス

40
2023年刊。エディ・マーフィーやジム・キャリーを輩出してきたスタンダップコメディアンを現役で務める著者。米国コメディの歴史解説が分かりやすい。誇張した黒人のモノマネを主とする時代があった事。劇場コメディの隆盛が大恐慌によって終わった事。様々な経緯からユダヤ系のコメディアンが多い事。耳に入りにくい負の部分を知るとリアリティが増す。仕事論も面白い。「オリジナリティに富んだジョーク」とは「その人が言うからこそ面白いジョーク」という解釈は説得力がある。本書は米国における差別の現在を知るのにも適していると思う。2023/12/31

くさてる

24
アメリカのスタンダップコメディに関する歴史や仕組み、その成り立ちからそこから生まれたスターやコロナ後の現状にいたるまで、まさに「入門」という丁寧な解説本。個人的には10代の頃、エディ・マーフィ―の映画「RAW」を見たのが印象に残っていて、その後もなんとなくの関心があったジャンル。実際にアメリカでパフォーマーをしている日本人の著者の語りでいろいろと知ることができたのが良かった。面白かったです。2023/12/03

kei-zu

21
TBSラジオ「アトロク」への出演で著者は知っていました。 米国ではマイクを持って話術を披露する機会が多いという記述にびっくり。映画「ジョーカー」で主人公が滑りまくる場面を思い出して、ちょっと胸が苦しくなったり。 プロとして活躍するには、ネタではなく個性という指摘にはなるほど。紹介されるスタンダップの歴史が背負う複雑な背景(白人による黒人モノマネ、ユダヤ系移民の出自隠し)から、現代のスタンダップに期待されるべき多様性まで読み応えあり。 私自身、人前で話す機会が多いので勉強になりました。2023/12/16

はるき

10
コメディーの奥深さに感嘆しつつ、昨今の過剰な言論封殺にヒヤリ。世相を斬るのが笑いの神髄である。2025/06/10

nizi

7
日本ではほとんど知られていない米スタンダップコメディの歴史。作者は在米日本人でコメディアン。コメディは時事ネタに敏感なため人種や政治スタンスから逃れることができず、その辺りを第三者目線で解説している。一歩引いた書き方なため党派性は少なく、不快感はない。とても面白かった。2024/09/09

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