宝島SUGOI文庫<br> 闇に魅入られた科学者たち 人体実験は何を生んだのか

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宝島SUGOI文庫
闇に魅入られた科学者たち 人体実験は何を生んだのか

  • ISBN:9784299045072

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内容説明

NHK「フランケンシュタインの誘惑」待望の文庫化! 「ドリトル先生」「ジキルとハイド」のモデルになった解剖医。ナチス政権下で断種法を打ち出した人類遺伝学者。大流行した、精神疾患患者の脳を切り取る「ロボトミー」を開発した精神科医。スポーツ選手を薬物漬けにし、国家ドーピング計画を推進した医師。イラク人捕虜を虐待し、心理学実験を行った社会心理学者。5人の科学者たちの希望、そして欲望と闇に迫ります。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あじむ

9
今ある科学記述が必ずしも正しい道を辿って発展してきたのではないことを、知らされる内容です。そして過去に行われた非人道的な実験や研究を忌むべきものとするのではなく、教訓にしていく大切がわかります。 特にドーピングに関しては今も問題となっている題材だけに、興味深く読みました。また、心理学の実験では実験の参加者だけでなく、監督者をも取り込まれてしまったというのも興味深かったです。 最後のあとがきを読んで、科学的真実の扱い方や在り方について色々と考えさせられました。道を踏み外さずに発展することを願うばかりです。2024/08/19

ランフランコ

7
非常に興味深いテーマで面白い。古い話からだんだん現代へとテーマが移ってくるが、最初の頃の方が科学者は純粋な感じがした。時代が進むにつれ人間の業というか、人や社会の醜い部分が剝き出しになってきて、どんどん人の道をそれていったように思う。最終的には凄く怖くなった。特にロボトミー手術はいくらなんでもダメだろ。素人考えでもそう思うが。科学者は憑りつかれがちなんだろうか?2024/01/30

おやぶたんぐ

5
本書は、人の精神や生命に関する科学が暴走した事実の記録である。おそらく、科学の進歩、発展には底抜けの楽天主義が不可欠だが、それが科学に対する盲信にまで至ったとき、取り返しのつかない被害が生じてしまう。そこに政治的意図やイデオロギーが結び付いていた場合には、被害の規模は途轍もないものとなる。例えば、第2章のホロコーストに至る発想や目論見ー「障害者のために割かれる支出を健常な人々のために役立てるべき(であるから、病気や障害がある人々への不妊手術は政策として正当化される)」 以下コメント欄へ2023/10/23

Genzoh Minamishima

3
良いものは、悪用される。便利なものは、悪用される。人の欲に対する執念は酷いもんだねー。純粋に科学を楽しみたい。新発見に胸躍らせたい。そんな思いの湧き上がる本だった。読了。2024/07/23

Kazuo Ebihara

2
入院中、読む本が無くなり、院内のコンビニで購入した本。 これが当たり。実に面白かった。 NHKの「フランケンシュタインの誘惑」で描かれた科学実験と生命と倫理の問題を書籍化したもの。 いずれも有名な話を、時代背景と科学の歴史を踏まえて丁寧に解説している。 真理を探究する科学者と国家の利害が一致すると、科学者は名誉を求め職業倫理は破綻する。 それにしても、手術直後の病室で読む本ではないわな。2023/10/03

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