内容説明
下町の小さなフレンチ・レストラン、ビストロ・パ・マルのスタッフは、変人シェフ三舟さんとスーシェフの志村さん、ソムリエールの金子さん、ギャルソンの高築くんの四人。コロナ禍で厳しい状況の飲食店業界、〈パ・マル〉でも、テイクアウトメニューを考えたり、料理教室を始めたり……。そんななかで、料理教室で起きた気まずい出来事、ひとり分のテイクアウトを買いにくる男子中学生の謎、自身のレストランにスタッフが定着しない理由がわからず悩む他店のシェフ、高築くんのいとこのプロポーズ計画等々、名探偵シェフのまわりには相変わらず謎や相談ごとがいっぱい。全7編を収めた待望のシリーズ第4弾。絶品料理の数々と極上のミステリをどうぞ!/【収録作品】クスクスのきた道/未来のプラトー・ド・フロマージュ/知らないタジン/幻想のフリカッセ/間の悪いスフレ/モンドールの理由/ベラベッカという名前
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ムーミン
299
自分はこのシリーズの雰囲気にちょっと慣れすぎてしまったのかも。2023/12/31
Karl Heintz Schneider
272
待ちに待った「ビストロ・パ・マル」シリーズ第4弾。「マカロンはマカロン」 2016年、「ヴァンショーをあなたに」 2015年、「タルト・タタンの夢」 2014年。前作より、何と7年ぶり!もう読めないと思っていたので喜びもひとしおだ。そして今回も期待を裏切らない力作。三舟シェフの推理も冴えわたっている。第一話「クスクスのきた道」では、頑な考えの女子中学生を三舟シェフが優しく諫める。クスクスは私も好きな料理なのでその歴史、どこで生まれて、どう広がったのかを知ることができて、とてもためになった。2023/12/10
KAZOO
272
シリーズ第4作目ですが、かなり時間がたっていてシェフ以外の人物描写は忘れてしまいました。コロナ下のこのようなレストランの苦境がよくわかりました。やはり苦労して持ち帰りやオーナーの意向などで料理教室を開いたりしますが根本的な解決にはならなかったようです。お客などのそれぞれの事情などと料理の内容がうまく合わさっているように感じました。2023/11/08
松本ぼんぼん
259
久しぶりのビストロ・パ・マル。佳き短編が詰まっています。未だに、ヴァン・ショーを飲んだことがありません。 ショットバーでも飲めるのかな?2023/12/04
けんとまん1007
242
どれも、こころが軽くなるショート集。自分も不器用なところがあると思っているので、なんだかわかるなあ~と思う。ある意味において、無理をしない・し過ぎないこと。少し、時間と距離を置いてみることで、見えてくるものがある。そんなことを感じる自分がいる。2024/03/07