故事成語教材考

著者名：樋口敦士

株式会社文学通信（2023/08発売）

• ISBN：9784867660157

内容説明

先人たちは「故事成語」とどう向き合い、どう使用してきたか。国語教育的観点から、漢文教材の魅力を伝える。
「矛盾」「臥薪嘗胆」「狐借虎威」「塞翁馬」等、江戸時代の諸書を通して成立の時代背景を詳しく解説し和漢の用例を多く取り上げ、日本語としての実態に重点を置き解説していくことで、「故事成語」の教材観を深く掘り下げる。教えるヒントになるコラム多数収録。
国語教育関係者のみならず、故事成語に関心のある方にもお読みいただける本です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[ひよピパパ]

漢文学習の入門時に取り上げられる故事成語を、さらに掘り下げて、古人たちがその故事成語とどう向き合ってきたかを考察する一書。とにかく和漢の用例が豊富。よくここまで調べたものかと感服する。ただ、それぞれの故事成語の使われ方の変遷に関する考察がいま一歩。思想史的な視点からのアプローチがあるともっと深い内容になる予感がした。各章末に掲載されているコラムは国語教育史的な視点で書かれてあって読みごたえあり。面白い。

2024/07/06