ライトニング・メアリ 竜を発掘した少女

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ライトニング・メアリ 竜を発掘した少女

  • ISBN:9784001160345

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内容説明

赤ん坊の頃,落雷に直撃された少女,メアリ・アニング.父親からは「稲妻メアリ」と呼ばれ,観光や避暑にくる客に売りつける「珍しい石」をライム・リージスの海岸で見つける仕事を手伝う.これらの化石は大昔の生物ではと考えたメアリは,身分を超えて友情を結んだヘンリーやエリザベスと,地質学や自然科学への情熱を育んでいく.

目次

第1部
プロローグ
1 悪魔の足の爪とヘビ石
2 宝物は泥の中から
3 商売をおぼえる
4 スパイ
5 スパイをつかまえる方法
6 フランス人のような名前の少年
7 はじめての親友
8 泥とシュガード・バン
9 役に立つ友だち
10 失われた友情
11 ブラック・ベンの裏切り
12 父さん,生死をさまよう
13 以前のように
14 血
15 母さんが沈黙をやぶる
第2部
16 人生が一変する
17 怪物
18 がまん,がまん
19 できないことなんて何もない
20 石から出た骨
21 いったいどんな生き物なのか
22 思い出と再会
あとがき――メアリ・アニングをめぐる事実と著者からのメッセージ
用語集
訳者あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

えすてい

20
一歳で雷に打たれても奇跡的に生還し幼少時からイクチオサウルス発掘までをメアリー・アニングの一人称で語られる「伝記」。史料の少ない人物であるがため、「フィクション」も多そうな体裁だ。原著者はどんな資料(史料)を参照したのだろうか。ジェーン・オースティンの訪問には彼女の傲慢な態度を快く見ておらず、歴史ロマンとしては「打ち砕かれる」。また、父親の吐血後メアリーにも初潮が訪れ、これ程不快な出血は一刻も早くなくなってほしいと主張し、母親から「女」になった説得への反発もある。古生物発掘ロマンは期待しない方がよい。2022/11/17

ぽけっとももんが

14
始祖鳥を見に国立科学博物館に行ったときに彼女の肖像画を見た。それから興味を持っているのだけれども、実際メアリ・アニングという人の性格などはどのくらい伝わっているのだろう。女の子は結婚してこどもを産み育てるものと疑わなかったであろうあの頃にひたすら化石を掘るメアリは確かに異端だっただろうけれども、こんなに偏屈な子にしなくても。死期の近い父親本人に食事を「むだな食べ物」と言ってしまうような。「食べてもむだ」「でも食べなくてもむだ」って。これが創作なら失礼千万なエピソードだ。2022/08/12

14
FG〇に出たとツイッタで見かけたので手に取った本。1歳の時、稲妻に撃たれたが生き延び、イクチオサウルスやプレシオサウルスの全身骨格を発見したメアリ・アニングの物語。解説によれば身分の低かった彼女が発見した化石たちは買い上げられた者の名がつけられるのみで、彼女は地質学会に入ることすら許されなかった。彼女が病の床についたとき、学会員たちが彼女を経済的に支えたというのが救い。本文は少女時代のメアリが化石発掘に目覚め、父を亡くし、兄と化石発掘に取り組み、16歳で共に化石を見つけたヘンリーから犬をもらうところまで。2022/05/21

そらこ

13
17世紀、英国の海岸で、わずか12歳のメアリが魚竜の全骨格の化石を発掘する。その経緯と後日譚を、時代をきちんと取り入れて描く。メアリは、採掘した化石を売って家を助ける勝ち気な少女だ。貧しく、学校にも行かれないが、ずばぬけた科学的な洞察力がある。採掘を教えた父、金持ちの友人等の影響もあるが、天地創造が信じられていた頃に驚きだ。父親の事故、病気と不幸が続中、偉業を成し遂げる。第1部で弱々しかった母親が、第2部で、目覚めたように逞しくなり、メアリともめながら力を合わせるところに女性の底力を見たようで爽快だった。2022/05/24

月をみるもの

12
海辺で貝殻(の化石)を売った少女メアリ。多くの作家や映画監督が、自分が望む物語を彼女に仮託したくなるのも当然。 She sells sea shells by the sea shore.2022/05/05

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