岩波ブックレット<br> 被害者家族と加害者家族 死刑をめぐる対話

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岩波ブックレット
被害者家族と加害者家族 死刑をめぐる対話

  • 著者名:原田正治/松本麗華
  • 価格 ¥693(本体¥630)
  • 岩波書店(2023/08発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784002710822

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内容説明

弟を殺害した死刑囚と面会し対話を続けた原田氏.オウム真理教・教祖の娘として大学への入学拒否など社会から排除されてきた松本氏.立場が異なりながらも,事件に巻き込まれ差別や孤立を強いられてきた二人の対話から見える,この国の形とは.被害者を置き去りにしながら加害者への憎悪を煽り,死刑を存置する社会を問う.

目次

はじめに(長塚洋)
I 社会から消される私たち 被害者家族と加害者家族、それぞれの孤独(二〇一八年二月、東京)
II 死刑がある国の命の重さ(二〇二二年七月、大分)

図 死刑をめぐる日本の世論

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

てくてく

6
置き去りにされてしまっている被害者家族および加害者家族について、弟を殺害された原田氏とサリン事件の首謀者とされる教団トップの娘である松本氏の対談。父親の死刑執行をはさんだ2度の対談であることもあって松本氏の辛い状況が発言から伝わる。原田氏の「一般の人が勝手に自分の頭の中で被害者像を作り上げている。加害者像というものも作り上げている。加害者は完全悪、被害者は善だと。」といった発言などに説得力があった。2023/12/13

イガラシ

1
弟が殺害されたことで被害者家族となった原田氏と、オウム真理教教祖の娘だったために加害者家族となった松本氏の対談。被害者、加害者ともに置き去りにされてしまうという現実があるという。圧倒的多数派の「部外者」が双方を崖から突き落としているのかもしれない。被害者家族である原田氏が死刑に反対だというのも興味深い。2023/09/09

サバカレー

0
読了。ここでも鈴木邦男氏の名が出てくる。偶然に驚く。2023/12/28

alison

0
立場という色眼鏡なしで見てほしい。原田さんは加害者に会いに行った初めての被害者というのには驚かされる。上申書も甲斐なく年末に処刑。国連勧告にも従わない国。2023/12/24

ロシアンブルー1

0
被害者家族の心の救済、加害者家族の心の救済するのは生半可ではないし、できるとも安易に言えないが、せめて社会の眼差しが寛容であることだと思う。しかし完全に色眼鏡なしで見て判断できるか、本当に難しい。下手な正義感を振りかざすより、それは判断が難しいことなんだと思うだけでもいい。私たちは対話と読書で寛容になれるはずだから。2023/11/22

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