内容説明
フグ毒からサリンまで、この世は毒物で一杯だ!―― 人はなぜ、古今東西、毒物に魅入られるのか? さらに、人はなぜ微量の毒で死ぬのか? 迫りくる毒社会の恐怖を、事件、事故、戦争などを通して分かりやすく解説。
●毒の怖さは、ごく微量でも人を殺せるところにある。毒はごく微量で、生体のメカニズムの微妙で微細なところに作用して、大きな生命体を殺してしまう。猛毒と呼ばれるものは、やはり不思議な存在である。毒による殺人事件を見ていくと、殺人者はそんな毒の不思議な魔力に、とりつかれてしまった者のように見える。この本では、古くからの毒、新しいタイプの毒、さまざまな毒物の毒性を紹介し、その作用のメカニズムをみていく。またそれとともに、科学者、企業人、医者、宗教信者、毒物事件の加害者・被害者など、さまざまな人々が登場する。毒をこの世から一掃することはできないが、私たちはその本質を知ることはできる。知ることは、「毒はもう怖くない」といえるようになるための入り口に立つことである。
目次
第1章 この世は毒に満ちている
第2章 毒は人のどこを襲うのか
第3章 毒に踊らされた人々
第4章 毒ガスの系譜――オウム、ナチス、日本軍
第5章 となりの工場から毒ガスが噴き出した
第6章 薬が毒となって人を殺す
第7章 食品にまぎれ込んだ毒物
第8章 自然の毒ガス=火山ガスの恐怖
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yamakujira
7
毒物についての解説書だから当然の理化学的なアプローチに加えて、ナチスが兵器として毒ガスを使わなかった理由を推測したり、オウムのサリン製造能力を分析したり、社会的な話題が興味深い。第5章をまるまる費やしたセベソ事件は毒ガス事故として有名だから知っていても、あらためて事故の状況を読むと悲惨だな。2001年発行の本書ではダイオキシンを猛毒としているけれど、本当の毒性は現在どう評価されてるのだろう。セアカゴケグモ、ヤマカガシ、ヒョウモンダコなどの危険生物の話題が少ないのは紙幅の制限なのかな。 (★★★☆☆)2017/09/11
depo
1
図書館リサイクル本。なかなかこうゆう本は買っては読まない。面白かった。2019/10/22
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