内容説明
今日の現代詩を代表する詩人のひとり、四元康祐。
長い年月にわたるヨーロッパ生活から日本へと拠点を移し、
「本駒込」で暮らす詩人にすぎてゆく日々の不穏、そして哀しみ──。
表題作を含む日々の連作「ソングレイン」21篇+長篇「本駒込ライフ」、
そして、つぶやきのような「素朴な詩」を収めた最新詩集
きょうは雨のかわりに
歌が降っているから
傘は置いていこう
歌に濡れよう
──「ソングレイン」より
目次
ソングレイン
ソングレイン
めっちゃ眠い唄
ずぼらな女の唄
ただひとつのタスクの唄
そこで交叉する君と僕の隕石の唄
小籠包とイトカワの孤独な充足の唄
それ、全部ウソだから
永遠の夏休みの唄
美しい晩夏のカマキリとしての僕と迫りくる君の靴の底の唄
黒い犬を抱いている唄
メンヘラの国を査定する唄
復活の朝を祝う唄
ふてくされた顔でたべる朝飯の唄
チョー甘い恐怖の唄
棒を持つ男たちの唄
危険なキュウリの唄
今際の汀の唄
コオロギの唄
燃えるゴミの唄
そこの唄
ジョンの唄
本駒込ライフ
本駒込ライフ