内容説明
アメリカの交渉学の理論的成果に依拠しつつ、民事訴訟をさまざまな紛争解決手段の段階の中に位置づけて考察する問題提起の書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
TM
3
民事訴訟手続を、法が規定する手続きのみととらえず、それ以前の交渉からの連続性で捉えようという視点から理論を提示しようとする本。ただし、交渉理論の部分はあまり深く考察されているわけではなく、アメリカでの議論を紹介するものであり、交渉との連続性で考えるという面においても、何らかの理論的基盤を提供するようなものではなく、あくまで「そうみるべきだ」という以上のことは論じてないように思う。これからの研究に期待、というものではあるが、学会に問題提起するならまだしも、一冊の本で刊行するほどの中身はないように感じた。2024/10/11