内容説明
源頼朝が「真犯人」を暴いていた!
貴族の世から武士の世へ、大きなターニングポイントとなった平治の乱。
後白河上皇の最側近で天才的な政治家だった信西が死に、源氏が敗れ、少年頼朝が流罪になったことは知られているが、「だれがこの乱を起こしたか」という最大の謎には、実はまだ定説がない。
気鋭の歴史学者である著者は、この乱の実体を暴く言葉を、将軍となった源頼朝が残していたことを発見する――。
「真犯人」、そして関係者たちがおこなった壮大な隠蔽とは?
歴史はミステリより面白い!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
六点
109
Kindleにて読了。 タイトルだけ見たら実証的歴史学とは相容れない陰謀論の本と思える。が、内容は極めて真面目な論考で、興味深いものだった。平治の乱は二条帝による後白河法皇に対するクーデターであったことを論証していく過程は、知的刺激に満ちている。2023/10/05
死んだらシリウスへ行きたい
90
驚きと自らの不勉強を恥じつつ読み終えた。源頼朝が摂関家の藤原兼家に父源義人もが、なぜ平治の乱で闘ったのか、二条天皇の命であると語ったとの記録が残っていると知った。悪し様に言われている藤原信頼とともに二条天皇の父である後白河上皇や武家の有力者である平清盛を相手に闘って敗れた。その理由、なんとなく腑に落ちる。頼朝にとって、少年期であったとは云え、父義朝の心中、察したことであろう。歴史とは面白い。天皇に責任を取らせられない。その哀しさが頼朝にある。日本の歴史、先の大戦決行の原因、決定と責任、日本の歴史なのだ。2025/08/08
kokada_jnet
66
この著書の本は、ほとんど楽しく読んできたが…。大手版元からの新書で、ここまでクセが強い本も珍しい。奇書として終わるのか、それとも、この本の説が有力な説として残るのか。いずれだろうか。2024/12/12
南北
57
平治の乱は保元の乱の陰に隠れていることや一次資料が少ないことから定説と呼べるような学説は提示されてこなかった。本書では平治の乱の「黒幕」を明らかにすることで事件の全容を明らかにしようとしている。ミステリ風に書かれているので少しずつ真相が明らかになる点は面白かった。本書を読んで改めて思ったのは皇室の歴史が皇位継承争いの歴史という側面を持っていること、天皇の親政も上皇の院政も適切な家臣がいなければ成り立たないことである。350ページ近い新書はとても読み応えがあった。2023/10/08
MUNEKAZ
19
読み物としてはめっちゃ面白い。下世話な煽りと地道な実証が混じるいかにも桃崎先生といった感じ。過去には先行研究を見ないと豪語されたこともあったが、本書では河内祥輔氏や元木泰雄氏、古澤直人氏らの研究を批判的に引用している(元木氏の藤原信頼に対する見方には疑問だったで、著者の突っ込みは至極納得)。ただまぁ著者の言う二条天皇黒幕説もどうなんだろ。「天皇の犯罪だから証拠は隠滅された」とか言われると急に胡散臭いというか。二条天皇に注目したのは流石と思うけど。鍵となる頼朝の発言も、父を無理に擁護しただけじゃないかな。2024/04/01




