内容説明
新卒で入った会社を1年で辞め、無気力に過ごしていた28歳の米田亜美。親戚の紹介で受けたお惣菜屋の採用面接で、いかに「働くのがキライ」か力説した亜美だったが、店長のテルちゃんに気に入られ、アルバイトとして働きはじめる。
いつもメンチカツを買っていく青年や、噂話が好きな社長夫人と接したり、夏の新メニューを提案したり、嫌なはずの仕事が意外と楽しいかも!?
自分に合った働き方を見つける、令和のお仕事小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
5 よういち
91
親戚の紹介で受けたお惣菜屋さんのバイトの採用面接で採用されたくなくて、如何に自分が働くのがキライなのかを力説するが、意に反して店長のテルちゃんに採用されてしまう。◆お仕事小説ということであるが、仕事よりもそのお店を訪れる個性あるお客さんや、クセの強い店長テルちゃん、そして商店街の人たちと触れ合う日々が描かれる。ほのぼのしてて好きな展開だったんだけど、なんでメンチ君をそんな設定にしちゃったのかなぁと、そこが残念だったところ。2024/03/04
Karl Heintz Schneider
31
「わたし、働くのがキライなんです。」採用面接の場で、そう言い放った28歳の米田亜美。不採用になりたくて、そう言ったのに・・・。それを聞いた、店長のテルちゃんこと太田照彦は「あんた、気に入ったー!米田さん、採用でーす!」もうこの時点で面白くなりそうな予感。冒頭からワクワクさせてくれる本は久しぶりだ。嫌々ながら働き始めた亜美だったが、お店の人たちや常連客と触れ合ううちに、あれ?仕事って意外と楽しいかも。徐々に変わってゆく姿に、こちらまで嬉しくなってしまう。2023/10/24
NAOAMI
19
新卒入社した会社を1年で辞め、短期バイトで食いつなぐ28歳の亜美。働くのが嫌いなんだと自論を繰り出し受けた面接が店主テルちゃんのお眼鏡にかないアルバイト採用される。働くのは嫌なんじゃなくて、会社のルールとか暗黙の了解とかが合わなかっただけ?町の総菜屋さんでのバイトで、彼女はイキイキしている。メンチくんに恋焦がれ、大家の孫のイケメンに見初められ普通にリア充やん。常連やテルちゃん交友関係、謎の空き巣犯まで手を広げたが消化不良。働くのが嫌いだからこそできること。亜美の信条に共感できるので、そこ掘って欲しかった。2023/09/23
吾亦紅
18
お惣菜屋キッチン・テルちゃんで働くなまけもの亜美ちゃんの繁盛記、というよりも、そこの常連さんたちによるドタバタ記といった感じ。なんというか、思ってたのものとだいぶ違っていた。タイトルってもっと大切なものだと思うのだけど。2024/04/26
kosmos
14
自分がなまけ者だと自覚していて、それを面接でも堂々と言ってしまうタイプの主人公・亜美。そんな彼女がお惣菜屋さんに採用されて働く日々の話。主人公もそうだけど、お惣菜屋さんの夫婦も常連さんもクセが強い人ばかり。仕事について描かれているというよりも、何か秘密がありそうな登場人物が何人も登場してそれが少しずつ明らかになっていく話だった。独特の世界観だった。2024/03/10