内容説明
最強クラスの実力を持つが、あくまで楽に生きたい。そんな思惑で無能のフリをしてきたアルヴィン。しかし自分のことを溺愛する姉（結婚を申し込むほど）にうっかり力を見られ!?
「お姉ちゃん信じてたよ！ 今すぐ皆に自慢してこなきゃ！」
すると噂は一瞬で広まり、学園での扱いも180度激変！ 噂を信じず挑んできた生徒を瞬殺し、騎士団長でもある王女様にも最強魔法士として扱われ、なぜか騎士団でも偉くなり、なんか周りに女の子も増えて――目指していた平穏はどこに!?
「かっこいいー！ お姉ちゃん、更に惚れそうだよぉー！」
……そんな悩みを余所に姉がめちゃくちゃ抱きしめてきます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
34
自堕落に生きるために最強クラスの実力を隠し、無能のフリをしてきた公爵家嫡男のアルヴィン。しかし自分のことを溺愛する義姉セシルにうっかり実力を知られた状態で学園に入学する学園ファンタジー。姉が弟を自慢しまくるせいで噂は一瞬で広まり、騎士団の入団試験で噂を信じず挑んできた生徒を瞬殺、彼のことを最強魔法士として扱う騎士団長の王女リーゼ。彼らが神隠し事件の捜査に駆り出される中でセシルが失踪すると、途端に冷静ではいられなくなるアルヴィンもまた彼女のことが大切なんですよね。そんな二人のこれからが楽しみなシリーズです。2023/07/20
まっさん
19
★★★☆ 作者買いした作品。 物語は、最強クラスの実力を有するも自堕落な生活を求めて無能のフリをしてきた魔法士･アルヴィン。ある日領内に発生した盗賊を、その圧倒的な力で蹴散らす様子を姉であるセシルに目撃されてしまう。彼を溺愛し、行く行くは夫婦として結ばれる事を願う彼女は、嫌がるアルヴィンを表舞台に引っ張り出して…というお話でした。 web版既読の作品ですが、楓原先生が描くこれまでの作品と同様にこの手の最強主人公が意図しない形で表舞台に登場する系のファンタジー作品が大好物の身として、今作もしっかり刺さり→2023/08/16
nishiyan
13
自堕落な生活をおくりたいために最強クラスの実力を持つが無能のフリを続けているアルヴィン。ある日、その事実を最も隠さなくてはいけない義姉セシルに知られてしまい…という学園ファンタジー。怠惰な性格だが人一倍家族想いで貴族の矜持があるアルヴィンが実力を隠し続けるのは厳しかったのではと思うぐらいの無双っぷり。セシルのブラコンはその域を既に突破しており、他のヒロインを圧倒するアクの強さを見せつけているのも面白い。ある意味、相思相愛の二人だが家族という枠を超える日が来るのだろうか。そんなことが気になるラストだった。2023/07/26
rotti619
10
氷属性として最強とも言える能力を持っていながら自堕落生活を送りたいが為に隠して生活しようとしてたアルヴィンが超ブラコンの姉セシルにその実力を見つかってしまう所から始まるラブコメ。姉の愛がちょっとすさまじく結婚すら厭わない（義理だからセーフ？）レベルで、最近の楓原こうた氏の作風である、主人公実力隠し+ブラコンの姉をど真ん中で進む内容となっている。サブも癖の強いメンツ（特にすぐ肩を外そうとするレイラ）が揃っていて、楽しく読めて最後に熱いバトルで〆るという、気軽に楽しく読めるようになっていた。ラストはなかなか。2023/07/31
真白優樹
10
類まれなる実力を持つも自堕落に生きたいが故に実力を隠す少年が、ブラコンな義姉に実力がバレてしまい始まる物語。―――果たすべき約束を胸に、絆を乱す悪を討て。 ブラコンな義姉に振り回され、丁々発止の会話劇を繰り広げたりする中で、都を賑わす事件に立ち向かう物語であり、少年と義姉の真っ直ぐな絆が熱さを齎してくれる物語である。隠し切れず、自らも隠す気がなくバレていく少年の実力。果たしてこの先、少年は何処まで成り上がっていくのか。そして義姉との絆は何処へ向かうのだろうか。 次巻も勿論楽しみである。2023/07/21
