内容説明
19世紀中ごろまでの5世紀間、ヨーロッパは夏でも凍えるような寒気に繰り返し襲われた。食糧が尽きた民衆に飢えが忍び寄る。小氷河期と呼ばれた気候変動は人類に何をもたらしたのか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
bapaksejahtera
14
1300年頃から1850年頃迄の世界的低温傾向を小氷河期と位置づけ、その間の欧州を中心とする気候の状況を、気圧や海流の動向等を基に説明する。同じく太陽黒点やアジア等の大火山噴火についても述べられるが、長期気温変動を齎した原因の説明には勿論至らない。更にこの間の歴史として、北洋でのタラ漁、グリーンランドへの入植、屡々生じた大規模な飢餓が述べられ、英国に遅れたフランス農業の停滞とその結果革命に至った飢餓やアイルランドの馬鈴薯病害に紙幅を取る。最後に温暖化への警告がある。記述は欧州中心だが、尚散漫な印象が残った2024/04/23
huchang
3
『大失敗の世界史』と一緒に買ったので、戦々恐々として読み始めたが、コレは面白い。中世ヨーロッパ史の気候を軸に人間がいかに天気に振り回されて悲惨な犠牲を払って生き延びてきたのかを嫌というほどの証拠を挙げてまとめてある。これでもかというくらいの飢餓、感染症なんかの記述、食べ物は大切にせんとアカンし、公衆衛生の思考法て無数の屍の上に築かれてきた大切なものだとわかる。もちろん地球温暖化にも触れてある。日本もこのところ、ものすごい洪水やらこれまでにない強い台風被害とか色々あったしなあ。2024/12/04
もりまち
1
歴史を変えた気候大変動。分かりやすく、濃密です。歴史書としても面白いです。気候と密接な漁業や農業、酪農などを軸に話が進むので、通常の歴史書では扱われにくい庶民生活の描写が多いです。天候不順、飢饉、疫病の際の社会がどうなるか。生々しく書かれています。気候は予測不可能で、これからどうなるかはわからない。2001年に単行本が発行された本ですが、今でも全く問題ない内容です。2025/09/23
-
- 電子書籍
- 男なのに聖母として召喚されましたが、王…
-
- 電子書籍
- はじめてのおりょうりBOOK
-
- 電子書籍
- 中華一番!極(19)
-
- 電子書籍
- NASA TVとVOAで聞き読み 宇宙…
-
- 電子書籍
- 囚われの恋人【分冊】 1巻 ハーレクイ…




