内容説明
宇宙に「命の星」はいくつあるか?
宇宙物理学者が、この宇宙における「生命の発生確率」を真剣に考えると――。
これまでも生命の発生については、「ミラーの実験」や「ドレイクの式」など、さまざまにそのアプローチが提唱されてきました。
それではビッグバン理論、インフレーション理論などの最先端の宇宙論・物理学をもとに、RNAの合成、生命活動のはじまり、それらの発生頻度をあてはめたとき、我々の知る138億年の宇宙には、地球以外にも生命は存在するのでしょうか?
2023年4月17日、木星氷衛星探査計画 ガニメデ周回衛星「JUICE」が打ち上げられました。
日進月歩で進展していく宇宙探査・理論をもとに考える「生命」とはなにか?
本作のもとになるものは、2021年、2023年に同著者より発表され、世界的にも大きな話題となった論文です。
なぜ、われわれは存在するのか? われわれは孤独なのか?――その究極の問いに迫る!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
282
宇宙って広過ぎて、想像するだけでもしんどく感じるよ。言わんとする事は完全にとは言わない迄も、理解した積もりにはなりました。でもケムに巻かれた感も否めず。究極的に知りたい事の一つに、生命の発現があります。本書は生命の自然発生は困難と仮定。それは同意。説明も丁寧で好感。でも宇宙の広さの取り方が、更にそのオーダーを超えて行くと言うね。満足の行く結論を得るには、❶地球外生命を発見するか(但しパンスペルミア説の場合を除く)、❷実験室で生命を創造してしまうか、❸無有を言わせない究極発現論理を構築するしか無いですかね。2024/07/15
シリウスへ行きたい
87
専門的な箇所、数学や物理学、さらっと流した。そうしないと前に進まない。そういう箇所が結構、ある。また機会があったら、深く勉強してみたい。まだ専門家もわからない、解明できてない箇所、理論など多々あるようだ。それが宇宙の神秘、最後は神の御心のみになる。それでいいじゃないか。わからないところ、この地球だけ、生命がある。それも怖い、寂しいし、いまの人類滅んだら、なんにもないって。もっと怖いのが、いまの人間がずっと続いても、いまの人間ではないとの卓見、それはそうだろうけど。歴史もたかが数千年、宇宙は何百億年だから。2026/01/25
きみたけ
64
難しかったけど面白かった、さすがブルーバックス。著者は東京大学大学院理学系研究科天文学専攻教授の戸谷友則先生。「ビッグバン理論」「インフレーション理論」など最先端の宇宙論・物理学をもとに、RNAの合成、生命活動のはじまり、それらの発生頻度をあてはめたとき、我々の知る138億年の宇宙には、地球以外にも生命は存在するのかを考察した一冊。水と有機物にエネルギーが加わることで原始生命をつくるお膳立てが可能だとのこと。「アミノ酸はもっぱら左巻き、核酸はもっぱら右巻き」が不思議。2025/01/15
なっぱaaua
54
凄い面白かったけどかなり難しかった。高水裕一氏の「宇宙人と出会う前に読む本」を読んだ後だったので調子に乗ってしまったかも。宇宙物理学の教授が生命論から最初の生命はどのように誕生したのか、地球外生命はみつかるのかを問うた本。もう付箋だらけになったわ。著者によれば知的生命体である宇宙人と会える確率はとてつもなく低いということ。宇宙の誕生、インフレーション、ビックバンと続く宇宙の歴史の中で、その前は一体何だったのかということはやっぱり分からなかった。それでも知的好奇心はかなり擽られる内容だった。2023/09/08
たまきら
41
すごく正直で、ていねいに表題を定義している一冊です。まだわかっていないこと、わかっていることがクリアになる感じがとても良かった。私たち自身が「膜に包まれた小宇宙」であり、その宇宙をを形作る様々な物質をなじませる水という、これまた摩訶不思議な元素化合物の中に、宇宙に不変な元素が融合した有機物が溶け込み、「生命」がうまれる。…地球外生命体の話も面白いけれど、知的生命体の文明存続の予測もほろ苦くも面白い。ドレイク式のパラメーターの不確実性も可能性に思えるー私たちがそばにいる生命体を無条件で愛する可能性を思った。2025/05/17




