内容説明
電電公社勤めの一族に生まれ、子どものころからお絵かきが得意だったアッコちゃん。利発でちょっとやんちゃ、子どもながら好みがはっきりしているアッコちゃんは、周囲の大人を振り回しつつ、宮崎の自然とのんびりした人々の気質にはぐくまれ時には鍛えられ、才能を開花させていきます。アッコちゃんの成長と日本の人気漫画の変遷をタテ糸に、電話の進化をヨコ糸に、昭和末期から令和までの著者の半生を“笑い”とともに綴ります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hiro
56
東村さんの『雪花の虎』を全く知らなかったが「女・上杉謙信の一代記、堂々終幕!」という言葉に引かれ、謙信に興味もあって全巻読んだ。読み終えてすぐ、読メでこの本のことを知り、漫画家さんのコミックエッセイは読んでいるがエッセイ本は全く読んだことがなく、電話局ファミリーの東村さんということにも興味があって、すぐに図書館で予約した。留守番電話、キャッチホン、テレホンカード、携帯電話という電話の進歩と東村さんのかかわりが面白く、また電話の進歩自体も懐かしく読めた。次はコミックエッセイの『かくかくしかじか』を読もう。2023/10/15
スノーマン
24
ほぼ同世代、幼少期や青春時代の思い出に重なる部分が多いのと、東村さんの思い出行動が面白すぎて、数ページに一回はくすくすと笑ってた。最初から変すぎる人、とか面白い人ってわけではなく、どちらかと言うと周りに合わせているタイプなのに、こんなに面白い。転校を繰り返しても馴染める柔軟さと人間観察眼、素晴らしいと思う。電話が常に最新(父がNTT社員)で、自宅に留守番電話とかキャッチホン設置後の周りの反応、笑いました〜。留守番電話に録音、最初は戸惑ったよね〜笑 そして、ごっちゃんが高3!あのごっちゃんが!2023/10/20
tetsubun1000mg
24
「成瀬は天下を取りにいく」の帯に推薦文と共に名前が載っていたのを思い出して選ぶ。 読メで著作を見ると「海月姫」「東京タラレバ娘」などタイトルを聞いたことが有るコミック作品を尋常じゃない冊数書かれているのに驚いた。 子供時代からの自伝なのだが、宮崎県の都城市、熊本市、久留米市、宮崎市と元電電公社勤務の父親の転勤に合わせて過ごしたエピソードが底抜けに面白い。 どの土地も出身地だったり転勤などで暮らした土地ばかりなので「あるある」が満載。 宮崎のチキン南蛮ムネ・モモ問題や、明るく人の好い県民性なども同感でした。2023/09/01
アコ
17
著者初の自叙伝エッセイ。電電公社勤務の父の転勤に伴い、九州内で何度も転校したなかでの出会いやエピソードが多めなんだけど、幼い頃の記憶が鮮明なことに驚く。また、描かれているささやかな日常が思わず声を出して笑ってしまうものが多く、現在の著者の作風に繋がっているのもすごい!最終章の現在の電話と漫画の関係(韓国由来の縦読みウェブコミック:ウェブトゥーン)の話も興味深い。/美大受験のあたりは『かくかくしかじか』と重複する気遣い?からか無し。『かくかく〜』を再読したくなった。/約2か月ぶりの読書でした。2023/12/10
宇宙猫
14
挫折。昭和の懐かしさはあるけど、笑える内容ではなく面白味のないエッセイだった。2024/02/07