内容説明
靴職人を目指す高校生の歩橙(あゆと)は、同じ学年の青緒(あお)に恋心を寄せている。彼女はいつもボロボロのローファーを履き、友達も作らず、ひとりぼっちで笑顔を見せたことすらない。歩橙はそんな青緒に手作りの靴をプレゼントしようと思い立つ。不器用に、真っ直ぐに、恋する気持ちを靴に込めようとする歩橙。そのひたむきな想いに触れ、青緒も次第に彼に惹かれてゆく。しかし青緒は、彼を愛おしく思う気持ちが身体に痛みを与える不思議な病を発症してしまう。歩橙の言葉が、愛情が、してあげることのすべてが、青緒の身体を焦がすように傷つけ…。切なく胸を焦がす、かけがえのない恋の物語。
目次
第一章 空色の笑顔
第二章 檸檬色の幸福
第三章 若葉色の約束
第四章 夕陽色の恋
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
36
靴職人を目指す高校生の歩橙が恋心を寄せる同級生の青緒。いつもボロボロのローファーを履いている彼女に、手作りの靴をプレゼントしようと思い立つ青春小説。友達も作らず、ひとりぼっちで笑顔を見せたことすらなかった青緒が抱える複雑な事情と、不器用に真っ直ぐに恋する気持ちを靴に込めようとする歩橙。いくつもの苦難を乗り越えて再会した二人に待ち受ける運命はあまりにも過酷だと感じましたけど、それでも不器用に夢を追いかけ続けて、一途に思い続ける大切なものは変わらない二人が迎えた結末は、とても彼ららしい素敵なものに思えました。2023/05/19
原玉幸子
15
種々ある定義に嵌まるか定かではないですが、「これが噂のライトノベルか」です。(違うなら、ごめんなさい。)「エンターテインメント小説は映像的」と評する私の感性では、差し詰め「ラノベは漫画を読んでいる時の感覚に近い」のではないでしょうか。私にとっての「恋愛あるある」が全く無く(こんなに青臭いか、と呆れ)、これでもかっていう性悪女が出て来て、金銭に纏わる厭な感情の蠢きや、悲しい身内の死…… あぁ、漫画的。通勤一往復で読んだ第一章だけで、放り出しました。ごめんなさい。(●2023年・夏)2023/07/08
Mori
13
読み進めることが本当にしんどかった。とても残酷なシーン。とても幸せなシーンと残りページのギャップ。なのに、読みたい気持ちが止まらなくて、残りページが減っていく…。本当に素敵な一冊だった。どこまでも切なくて美しい。若草色や勿忘草色といった色の描写もよかった。 「もうちょっとだけ、彼女の瞳の中に住んでいたい」素敵な一文。 このふたりのハッピーエンドは信じて疑わない。2025/03/28
なみこ
11
恋って凄いなぁ。ずっと大切な人の笑顔のために走り続けた2人。人を好きになると、少しでも素敵な自分になりたくて頑張ってしまうよね。あのパワーって不思議。ちょっと苦しくて涙が出て、でも好きって気持ちで溢れた物語。大切な誰かのために恥ずかしくない自分でいたいと思った。2025/09/01
のり
6
自分のためだけではなく、誰かのために夢を叶えようとすることで、人は強くなれること、諦めないことの美しさを感じた。 いろんな壁を乗り越えて、それぞれの、そして二人の形を見つけようとする姿が印象的だった。2023/08/22
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