回転寿司からサカナが消える日

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回転寿司からサカナが消える日

  • 著者名:小平桃郎
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 扶桑社(2023/07発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784594095161

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内容説明

昨年、回転寿司チェーンの各社一斉値上げは大きなニュースになった。円安や原油高、ウクライナ戦争による物価上昇が毎日のようにニュースになるなか、私たちの食生活に欠かせない海産物の値上げも例外ではない。長年、豊富な種類の魚介類を安価に消費してきた我が国だが、今後はそうもいかない。
 では今、水産物の物流現場では何が起きているのか。エビやカニ、サーモン、イカ、貝類、タコ、マグロなどなど、近海で獲れる魚以外のほとんどは輸入に頼っているのが現状だが、その物流をめぐる状況はとくにコロナ禍を境にガラっと変わっている。
また世界各地で日本が「買い負け」した結果、以前は安価に食べられていたものでも、庶民の手が届きにくくなっている魚介類も少なくない。 
 本書はは、新進気鋭の若手水産アナリスト・小平氏が日本で食される海産物の輸入や加工、流通や物流を解説。海外の最新状況や日本側の事情などを紹介し、我が国の食文化の一旦を担うサカナの未来を占っていく。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たまきら

46
新刊コーナーから。豊洲で寿司専門の仲卸に勤務している夫がいるので、驚かない自分がいます。初日のマグロの初セリは、中国資本が買うことが続いたりしてたし、昔日本がお金持ちだったころはスコッチやボジョレーの買い占めが問題になったし…美味しいものはお金があるところへ流れていくのです。資源が減少していること、漁師の高齢化も問題ですしね…。2023/10/25

メタボン

31
☆☆☆☆日本の水産業界の流通面の課題について認識できた。過去30年で世界の漁業・養殖生産量は約2倍となる一方、日本は6割減、漁業就業者数も6割減、消費量は4割減。2022年6月の食料物価は前年比4.1%の上昇、うち生鮮魚介は14.8%の高騰。魚介類の自給率は57%。ウクライナ戦争により空輸経路の迂回によりノルウェー産サーモンの価格が1.5倍に。とろサーモン(ハラス)は欧米で食べられずに日本が買い付け加工。トルコ産トラウトのドレス輸入量が急増。アトランティックサーモンの国内陸上養殖(三重県津市)注目される。2024/11/11

こぺたろう

8
読了。文字数が少ないので、すぐに読めました。水産物の流通事情は仕事柄気になるところなので、興味深く読めました。生産コストは上昇する一方。価格転嫁しにくい業界なので、生産者は本当に大変。なお、本文中でTAC法に言及していますが、漁業法改正に伴い、TAC法の内容は漁業法に引越しして廃止済です。2023/08/30

nobu23

6
寿司の海外人気、価格高騰など、様々な要因で仕入れが難しくなっている海産物の輸入の問題に関して取り上げた本。 回転寿司の100円は殆ど無くなってしまったが、今後も値上がりは続きそうな気がした。2023/09/17

mec

3
★★★★ 世界中の消費者がサカナの味を覚えてしまった今、日本の魚食文化を存続させるためには国を挙げての方向転換が必要2023/11/03

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