内容説明
メイドの仕事。細分化された職種。給料、余暇、食事、老後。彼女たちをとり巻く世界や人々。歴史背景。貴方の知らないメイドの世界をのぞいてみませんか?物語の主人公や実在する有名人が華やかに活躍する横でひっそりと…しかし、あたり前のように存在していた使用人---メイドたち。では、メイドとはなんでしょうか?本書では「ちょっと知りたい」「何となく気になる」疑問を図解で解決します。メイドという単語に惹かれる方、映画・アニメ好きや同人誌作家に、手軽な資料としてお勧めの解説書です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コニコ@共楽
25
『デイヴィッド・コパフィールド』を読んでいると、ヴィクトリア朝時代の生活がどんなだったか?ということに興味がわく。デイヴィッド・コパフィールドは、当時台頭してきた中流階級の出だと思うが、産業革命などがあって、階級間の流動性もあったと思われる。中流階級が上流階級をめざして子弟の教育に熱心だったとか、使用人を使いたがったとか、当時の社会事情が項目別に詳しく書かれていて、全体像が伺えた気がする。特にわかりにくい使用人の組織についても大いに参考になった。「ダウントンアビー」をまた見たくなる。2022/05/11
カステイラ
10
メイドの種類や仕事内容を理解できたことに加え、ヴィクトリア朝の社会情勢についても万遍なく記されておりこちらも理解できたということは思わぬ収穫になった。同じ使用人でもなぜ男性より女性が多かったのか、メイドの食事が貧相だった背景などなど、項目を開くたびに様々な知識を得られて読む手が止まらない本だった。2018/11/26
歩月るな
10
すでによくご存じで専門家レベルの人たちにとっては答え合わせ的な読み方でもしていただければ、と冒頭に書かれているけれども、十年以上前の本ではあるので参考文献としてあげられることも多い、「使用人」についての解説本。案外とその場を任されているものでなければ入る事が許されない部屋、と言うものが多く、見事な状況的死角を生んでいる。ヴィクトリア朝中心に語られているが、使用人主催のパーティーなどと言う記載を見ると、そう言う所に人生の楽しみがあると言うのは相変わらずなのだと思わせてくれる。飲み水代わりに朝からビールとか。2018/09/21
ヨハネス
8
2006年刊。メイドや執事がサブカルで流行した頃か。その流れで出版企画が通ったのかもしれないけど、中身はサブではなくとても本格的な文化歴史。ヴィクトリア朝について特に詳しく驚きます。ポンドやシリングなど貨幣換算がこんなに複雑とは知らず。身分により言葉遣いが違う話はヘップバーンの映画マイフェアレディを観ているよう。日本のメイド事情にも少し触れますが、ほんのオマケ程度。使用人または奉公先の見つけ方が落語で聞いたような話。昔の情報網は口コミが大きかったでしょうね世界中。2018/02/16
凪子
7
ものすごくわかりやすい。使用人のはじまりから、時代における変遷、ニーズの変化、貴族の爵位についてまで書かれていて大満足。眼福眼福。使用人の余暇やパブにまで及び、素晴らしいです。2016/03/02
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