内容説明
現代日本で居場所を失い、自らの存在に終止符を打つ「化け仕舞い」を選択するあやかしや神達。彼らの恨みや未練を絶ち、次の生へと送り出す「世話人」が幽世で密かに活躍していた。 幽世に迷い込んだ拍子に記憶を失った少女・雪白は、偶然出逢った世話人の青年・カゲロウの厄介になることに。世話人の仕事を手伝いながら、あやかし達と心を通わせるうちに、彼女は少しずつ命の意味を知っていく。切なくも美しい、幽世葬送譚。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
れもん
14
図書館本。「化け仕舞い」、良い!素敵な言葉!文章のタッチは軽い感じだけど、内容はしっかりとしてた。そして、主人公の生いたちと正体がわかってハッピーエンドとなるのかと思ったら、それだけでは収まらないストーリーだった。化け仕舞い、悲しいけれど寂しいけど、それ以上に優しく温かい。いろんな化け仕舞いのストーリーを読みたかったなぁ。2023/11/25
あずとも
5
幽世に迷い込んでしまった主人公の雪白が世話人の青年と出会い、現代日本で居場所を失い自らの存在に終止符を打つ「化け仕舞い」を選択するあやかしや神達の恨みや未練を絶ち、次の生へと送り出す活動を手伝うことに。そして記憶を失ってる彼女自身も・・・。あやかしとの交流を通して彼等の温かさや優しさを知る。切ないけれどあやかしや人の様々な感情が詰まった優しい話。2023/07/15
kiti
2
過去の記憶をなくした雪白があやかしや世話人と旅をしながら自分を探す話。読んでてアレ!?と思う部分が後々出てきて、なるほどとなった。冒頭では思いもよらなかった話が最後に出てきて、驚き。2023/07/27