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内容説明
植物と話せる少女の冒険ミステリー!
<野いばら村>の端の小屋で、4年前までオーラは母と二人で住んでいた。オーラの母は植物と話す才能を持ち、植物から薬を作り、病気やケガの人たちを献身的に助けてきた。ところが、村のお屋敷の主がある病気にかかり、その病を治せなかったことで母とオーラは孤立してしまう。結局、母もその病気で亡くなり、オーラは村人に対して心を閉ざして暮らしていた。
そしていま、謎の病気が流行しはじめ、オーラの村にも迫ってくる。オーラは、お母さんの誇りを取りもどし、大好きな庭と愛馬を守るため、母の残した手帳を手がかりに、治療薬を探す旅に出ることに・・・・・・。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mipo
5
12歳の少女オーラは、母の死に悲しみ、怒りを覚えていた。周囲の人が母を嘘つきのペテン師と呼んでいたからだ。母の死の真相を探りたいが、人を信用できず誰かと協力できずにいる姿が真に迫る。やがて、お屋敷の少女アリアナと少年イドリスと協力するオーラ。決め手になったのは、少年が発した言葉だ。「むかしできなかったことはもう考えるな。これからできることを考えるんだ」。物語の底にあるのは、社会の不正に声を上げることの大切さ。親と子供は別人格であること。タイトルの意味がわかった時の驚き、心ある者が救われる安心。2023/10/02
まさ公
4
外国の主人公の少女は自分のことばかり言ってかんしゃくをおこし誤りもしないのに、優しい周りが助けてくれるという流れになるのだろう。お国柄なのか、自己主張の強さに魅力が半減する。2023/08/06
Incisor
3
12歳のオーラ。母は自然や植物に精通し、その知識で村の人々の力になっていたが、謎の病で亡くなった。その病が広がり、オーラは母の残した手帳を手がかりに病の治療薬をさがす旅に出る。オーラは植物と会話する能力があるけれど人間とのかかわりには心を閉ざしている。自分本位な視点しかなかったオーラが、旅の道づれとなった少年少女とともに、追っ手を逃れ、冒険を重ねながら成長し、友情をはぐくんでいく様子がとてもよかった。病の原因、そして治療薬への道のりに植物がふんだんに登場し、ファンタジーだけど身近に感じられるところもいい。2023/08/24
haikci
1
Xでおすすめされていたので読んでみる。少女オーラには植物の声が聞きとる力がある。しかし、母の死によって人間不信におちいっていた。そんな中、村で植物が原因と言われる病気が広がり始める。オーラは母への疑いをはらすため、そして植物が病気をもたらしていないと証明するため旅立つ。子どもたちの個性のぶつかり合いがとても強い。そんなにツンツンしなくてもいいのにと思う反面、大好きなお母さんが疑われていたら反抗的な態度になってしまうよなと思う。オーラと同い年の子どもが読んだらどんな心情になるのか気になる。2023/12/23
すもも
1
母を亡くし人を信じられない少女オーラ。信じられるのは庭の植物たちだけ。でも植物たちに黒いシミが表れて、母と同じ病の印を目にし…母の手帳を手がかりに旅に出る。自分のことでいっぱいいっぱい。かたくななオーラが読んでいて歯がゆい。思いやりを持ち理解してくれる存在ができてほんとうによかった。2023/10/22