海賊たちは黄金を目指す 日誌から見る海賊たちのリアルな生活、航海、そして戦闘

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海賊たちは黄金を目指す 日誌から見る海賊たちのリアルな生活、航海、そして戦闘

  • 著者名:キース・トムスン【著】/杉田七重【訳】
  • 価格 ¥2,970(本体¥2,700)
  • 東京創元社(2023/07発売)
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  • ISBN:9784488003982

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内容説明

一攫千金を夢見て、血で血を洗う戦闘に明け暮れ、金銀財宝を略奪。その一方で、航海中は数か月も身体を洗えず、水と食料が徐々に減っていく恐怖と隣り合わせの生活を送る――。17世紀後半、カリブ海でスペインの植民地や商船を襲撃してまわった海賊たち。「短いながらも愉快な人生」をモットーとした男たちは、いかなる戦法で敵と闘い、どのような日常生活を過ごしていたのか? 『最新世界周航記』のウィリアム・ダンピアなど、7人の海賊が書き残した日誌をもとにして描く、カリブの海賊のリアルな姿とは? なんでもありの時代の空気を見事に表現。ノンフィクションを読む喜び、ここに至れりと思わせる傑作!/【目次】訳者まえがき/第1部 黄金への渇望/1 プリンセス/2 黄金の剣士/3 地峡/4 ゴールデン・キャップ/5 決死隊/6 西半球で二番目に大きい都市/7 根っからの海賊/8 気楽なカヌーの旅/9 漂流者たち/10 奇襲/11 ドラゴン/12 運任せの勝負/13 甲板を流れる奔流のような血潮/14 叛乱/第2部 南海/15 我らが銃の銃口/16 海に呑みこまれる/17 高潔であっぱれな勇者/18 ヘビの髪を持つ姉妹/19 浮かれ野郎ども/20 水、水/21 代償金/22 八十五人の屈強な仲間たち/23 ロビンソン・クルーソー/24 非常に美しく堂々とした町、セント・マーク・オブ・アリカ/25 うずき/第3部 苦境/26 射殺を覚悟する/27 積み薪/28 瀉血/29 温められた甲板/30 ホーン岬/31 陸地初認/32 銀のオール/33 続編/謝辞/参考にした資料について

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

104
漫画や映画の世界とは全く異なるイングランド海賊たちのリアルを、彼らの航海日誌から解き明かす。海賊船での生活は常に水や食料の欠乏と隣り合わせで、略奪を指揮する船長を選挙で選びながら叛乱も珍しくなく、生き残っても罰せられず海軍に登用される勝てば官軍の世界。負傷者の手足を切断したり、性病治療に水銀を使うといった医療とは到底呼べない当時の治療の凄惨さには息を呑む。それでも海賊になりたい者が途切れなかったのは、退屈な日常を脱け出して危険な冒険を求める男の性か。その生態は満州国を建てた戦前の軍人に通じるものを感じる。2023/12/08

サアベドラ

36
17世紀後半に財貨を求めてスパニッシュ・メインを荒らし回ったリチャード・ソーキンズ船長率いるバッカニア海賊の一団の足跡を、本人らの日誌や公的記録で再現した歴史読み物。著者はアメリカのノンフィクション作家。海賊ものの華というべきスペイン艦船との戦いや都市の略奪といった描写ももちろんあるが、印象に残ったのはそれよりもジャングルの中をずっと歩き回って文句言ったり、不満があるとすぐに叛乱を起こしたりする、良くも悪くも好き放題な日常の姿。オチが肩透かしなのもいかにもノンフィクションといった感じで面白かった。2024/01/30

ばんだねいっぺい

35
読者は、自分が海賊の一員として参加していたらと想像して震えるのではないか。序盤はロマンを掻き立てられたが、状況が過酷になるにつれ、彼らの一部と同化して、目先の黄金よりも郷愁に身を焦がしているといった読書だった。2023/10/15

aisu

13
マンガ「ダンピアのおいしい冒険」の作者トマトスープさんのZ(twitter)で紹介されていた。ダンピア、リングローズ、ウェイファー、シャープ等の出版された航海記と公的記録を突き合わせて実際のところを描き出したノンフィクション。ダンピアではほとんど省略されているダリエン地峡を東から西へ横断し、太平洋沿岸での最初の海賊活動が描かれています。リングローズの日記によるところが多く、マンガとはまた違った実在のリングローズ像を彷彿とさせます(漫画より、より海賊行為もしています。でも頭が良くて優しくて一目置かれる-続2023/11/02

kadocks

8
猛烈に面白い。海賊達の日記を中心にリアル海賊達の二年間に渡る海賊行為を緻密に描き出す。当時の中南米の悪しき掠奪者であったスペインに対し中南米敗者であったイギリス人海賊のリアルな生活、中南米の圧倒的な大自然と気候、果物や食べ物、何をとっても滅茶苦茶興味深くその上想像を超えてくる。正に映画だ!某映画や某マンガのイメージを一新しあの時代に生きた人々の冒険、それも途轍もなく大変な冒険に思いを馳せると、我々の想像力の欠如を改めて感じさせられる。ノンビリ読もうと思って読み出したがやめどころが見つからないヤバい本だ。2023/09/05

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