内容説明
東日本大震災を福島県にて被災後、瓦礫に蘇る緑の美しさの虜となり、「滅びの先に芽生える命」にスポットを当てることで、見る人が強い希望を感じる写真がこれまでの廃墟写真家とは一線を画す作品群を生み出している注目の写真家。日本という国土の再生を希求するひとたちへ向けての道標(みちしるべ) となる写真集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
139
東日本大震災を福島県にて被災後、廃墟の虜となった写真家川田 雅輝の廃墟彩色初写真集、滅びの美学の美しさでした。 https://www.kadokawa.co.jp/product/322303000717/2023/07/08
高宮朱雀
15
著者は東日本大震災の被災者の一人で、震災後の被災地の写真を撮影後、合成着色等の画像処理を加え、幻想風景にしていると言う。確かに写真だと認識出来る作品と写真なのかリアリティのある画なのか混乱する作品とがあり、そのどちらに於いてもクオリティの高さに驚嘆。 これまで見て来た廃墟写真は影の部分がクローズアップされがちな傾向にあったが、今著は光と翳りのどちらも感じられ、撮影場所が日本だからかノスタルジックに映る。 手の入り過ぎた写真を批判する人もいるだろうが、風景だけでなく、その色彩も美しいので必見な一冊。2023/08/21