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ウィトゲンシュタインが見た世界―哲学講義

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  • サイズ B6判/ページ数 216p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784788507210
  • NDC分類 134.9
  • Cコード C1010

出版社内容情報

 ウィトゲンシュタインは今世紀最大の哲学者です。『論考』によって世界は すべて解き明かされたと考えた彼は、莫大な父の遺産をすべて人に譲って地 方の小学校の教師になります。しかし自分の「誤り」に気づくとすぐにケン ブリッジ大学に入り直して、『探究』などの実り多い成果を上げます。生き 方そのものがあまりに「哲学的」な、その生涯にも言及しながら、彼の言語 ゲーム一元論、人生論・宗教論、そしてほとんど論じられることのなかった 科学論を取り上げて、彼は世界をどのように見ていたのかを探ります。ウィトゲンシュタイン研究の第一人者による、講義をもとに平易に書かれた「哲学入門」です。

内容説明

世界を、一点の曇りもなく、正しく見ること。それはどのようにして達成されたか?かれが生涯抱きつづけた課題を光源にウィトゲンシュタイン哲学の全体像を鮮烈に照らし出す。

目次

1 ウィトゲンシュタインという哲学者
2 前期ウィトゲンシュタインにおける人生論・宗教論
3 後期ウィトゲンシュタインにおける言語負荷性の思想
4 後期ウィトゲンシュタインと宗教
5 ウィトゲンシュタインの科学論
6 科学論―物質科学による人間理解の可能性

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

吉野ヶ里

12
半分くらいなに言ってるのかわからなかった。特に自我や心の問題とウィトゲンシュタインがなにを形而上学的とし、有意味なものと区別したのか等、読んでいて内容が上滑りした。理解力の問題かも…。黒崎の立場としては「完全に私的なもの」(これも言葉としては私的ではないが)が言語ゲームの底にはある、ということが強い主張なんだろうけど、その説明がわかんない。科学は有益な仮説で、真理の説明ではないというのはわかる。ただ、人間は人間の限界に縛られるから、言語ゲームも、やっぱり有益な仮説で、反証が難しいモデルとして価値があるんだ2016/03/08

田畑

4
事実に基づかない価値(絶対的価値)は世界の限界にあり決して内部に存在しないとか、私的言語は語り得ないとか考えていたウィトゲンシュタインは孤独であったとおもう。アイデンティティーの形成過程では誰かに承認され、されたと確信することが重要なのだとしたら、彼の性格上それを為す事に困難が伴っていたのではないか。辛いことだ。そこで彼は他者ではなく自らが自らを受け入れるため自己欺瞞のない純粋な生き方を選んだのではなかろうか。そうしなければ自我を保てなかったのだとおもう。非常に共感できる。2014/02/14

Omelette

4
躓きやすそうなところには必ず例があたえてあって、具体的にイメージしながら読めた。文章も哲学臭くない。「大部分は私がかつて行った講義の原稿を基にしている」そうだ。「なんとしても分らせてやろう」というサービス精神まで感じる。
『論考』の読み解きは特におもしろかった。
科学論に関しては、ほとんどベルクソンについての解説かと2009/09/14

村崎未夢

2
ウィトゲンシュタインという哲学者について、その哲学とともに知りたいと思う人にはオススメな一冊。ウィトゲンシュタインの略歴から始まる本書には、彼の人間性を示す様々なエピソードが散りばめられており、彼の思想や宗教心などがわかりやすく示されている。また、彼の前期・後期における哲学がコンパクトに説明されており、読みやすい。後半50ページは、ウィトゲンシュタインの思想というよりも、筆者の黒崎宏の科学論が展開されているが、そこにも、ウィトゲンシュタインの科学観が示されている。2016/04/24

ががが

2
思想面から見たウィトゲンシュタイン。人生観や宗教観そして科学論などを中心に書かれている。言語の認識負荷性のところの説明はとても適確だった。2013/02/16

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